2017/04/04

PERの評価は難しい

PERは確か私が最初に覚えた指標でしたが、知れば知るほどこの数値の評価には手を焼いています。

まず詳しい根拠は割愛しますが、事実としてPERの標準は15倍くらいです。これは他に特筆することのない会社でしたら、これくらいなら正当という基準です。

しかし実際には全く特筆することのない会社というのは無いので、PERが40倍だから割高だとか、8倍だから割安だとか、そういう事は一概に言えないのです。

例えば40倍でも業績がどんどん上がっていればフェアバリューですし、逆なら8倍でも割高だったります。

ちなみにそういうのを補正するためにPERを成長率を割ったPEGレシオという指標もあり、例えばPER20倍で成長率20%なら1.0で普通だ、とかいうふうに使います。

でもこれでPGやKOを見るとは3.0以上もあります。じゃあ割高なの?というと、またまたそうとも言えません。

そういうキャッシュフローが安定している会社は株の中でも債券に近い(=リスクプレミアムが低い)ということでその程度は良しとされたりします。
例えばリスクプレミアムがゼロでリスクフリーレートが2%なら、PERは50倍でも標準的です。

結局、PERの妥当性を判断するには事業の定性分析に加えて周辺2~3年の定量分析も必要になり、それなら最初から有報でも読めば?という話になってしまいます。

唯一、市場全体のPERというのはそういった個別企業ごとのデコボコがインデックスのようにならされて、相場全体の割高割安の判断には使えそうです。

しかしそれでさえリーマンショックのような異常時には全企業の業績が悪化して非常に数値が高くなるので、そういう時はまた別の価値基準でみなくてはいけなかったりします。

このようにPERを判断するには考慮する点が多くあります。

よしんば考えられる点は全部考えて、やはりこれは本当にPERが低いのではないか?と思っても、最後にはまだ「それは市場のみんなが知っていて自分だけが知らない事があるんじゃないか?」という疑惑が残ります。

私がIBMを買った時もそうでした。
バフェットが買った後もずんずんと売り上げと株価は下がっていて、PERは10倍を切っていました。当のバフェットもIBMへの投資は失敗になる可能性がある、とか言い出してました。

しかし、EPSとDPSの差を見たらまだ増配余地は大きかったし、なによりIBMはこんなピンチは過去100年に何回も乗り越えて来たはずじゃないか、それに最悪あのバフェットよりも安い価格で仕入れるんだから、俺が損した時はあの爺さんも大損だし!買うか!と何の根拠もなく購入しました。

このようにどんなに安くても売買判断とは最後は結局は何の根拠もない「思い込み」になるので、私はPERを手掛かりにバリュー投資をするのは今だにモヤモヤした部分が残るのです。

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