2018/02/18

バークシャー株と私

最近BRKを購入しました。初めてです。まだほんの少しですが、ポジションを持つと決算も注意して見るようになるので、1単位でも持っておくのは良いことだと思います。

ところで私が最初にBRKの購入を考えたのは確か株価8万ドルくらいの時で、為替も90円くらいだったので今調べたらリーマンショックの少し後だったようです。
当時買うのに必要な費用は日本円にして1単位で720万円ですから、今からすると激安(現在は3000万円以上)ですが、当時としては高いなぁと思っていました。

購入しようと思ったのは、もともと私はQ先生の利己的なブログが面白くてファンだったのですが、バフェットはそのQ先生とは真逆なタイプながら実績はQさん以上ということで、当時はもうバフェットを中心に研究していたのでした。

そのバフェット自体をファンドマネジャーとして雇えるなら720万円くらい出しても良いのではないかと思い、購入方法がないか探していました。
今はネット証券で簡単に安いB株を買えますが、当時は取り扱っているところがなかったのです。

唯一、野村の店頭対面取引でA株を購入可能というところまでは分かったのですが、為替手数料と売買手数料で2%くらいという法外な(笑)手数料を聞いて一気にテンションが下がってしまいました。だって手数料だけで片道15万円ですよ、それをあの野村にあげるの?とw

そしてテンションが下がるとハタと客観的になるもので、バフェット目当てに投資するならバフェットが死ぬまでしか投資理由が無いことに気付きました。
当時既にバフェットは高齢でしたから、今後10年20年という長期投資には耐えられないだろうと思い、結局購入は見送りました。

結果的にバフェットはまだご存命だし、株も上がったので購入しなかったのは失敗だったのですが、最も失敗したのは株の世界ではカリスマの急逝は上げ要因だということを知らなかった事です。

Appleのスティーブ・ジョブズや任天堂の岩田社長が亡くなった後も株は上がったように、こういう例は結構見ます。
これはおそらく、そういうアノマリー自体があることもありますが、基本的に株式市場というものは新情報が大好きで、何か新しい時代が来るぞとなるとすぐワクワクしてポジティブに考えるお調子者さんなようです。

それと、カリスマを失った直後は残された経営陣はカリスマの路線を継承しつつ、ややリスクを落とした守りの経営をするように感じます。すると、カリスマ亡き後2、3年は一時的に費用が減り利益が増えるのではないかと思っています。

しかしその後、やはりイノベーション力は落ちてしまい、過去受けたリスペクトには及ばなくなる可能性もあるのですが、それが顕在化するまでには年単位の時間がありますので、仮に投資していても逃げる時間は十分なのです。

バフェット自身も自分が死んだらBRK株は上がるだろうと言っています。BRKの場合はバフェットがコングロマリットを維持する方針のため株価はディスカウントが入りますが、バフェットが亡くなれば事業をバラ売りするかもしれないため、付加価値がつくためです。
さらにバフェットは最近隠居モードに入っていますので、そもそも影響は少ないでしょう。(バフェットプレミアムは無くなってしまいますが)

以上の理由から、今はカリスマが亡くなったらどうしよう、ということを考えずに投資してますので、ソフトバンクも買えるようになりました。



ちなみにBRKの購入に行くはずだった兵隊はどうなったかと言いますと、半分はGoogle に、残りはアリババと中国の高配当株に出兵してもらいました。

特にGoogle は当時の買値からすると今は数倍になっているのですが、途中で株の税率が20%に増税(リーマンショック後は一時的に10%というバーゲン税率だった)されるタイミングで売却してしまいました。これも失敗でしたね。

さらに高配当株の分をテンセントに進撃させなかったのは、今も悔やまれる過去10年で最大のミスでした。高配当株なんて普通の時に買えばよくて大混乱時にはそれを売って成長株を買うものです。成長株はそんな時しか安く買えませんから。
バフェットもリーマンショック時に固い配当株を売って暴落した金融株とか買っていたようです。


2018/02/02

「株式投資の未来」の読後感想をメモしていく⑤-米株投資家は米ベビーブーマーのサイフか

米国は日本と違い、国民の間で株が資産形成の手段として定着しているので株が下がると国民は直接怒るし、国民を怒らせないように国も株が安定して上がって行くような政策を打ち出す。

そのため米株は上がる宿命ともいえるシステムが既に出来上がっていると言える。これは米株の魅力の一つだろう。

※ちなみに日本においても年金がさんざん株を買ってる以上ルックスルーすれば株で国民が資産形成しているのと同じだ。しかしほとんどの人はあまり意識してないのではないか。そのため株価とは自分の人生とは無関係なものという意識なんじゃないだろうか。 

さて、すると米株のアキレス腱は何かというと高齢化だ。日本よりはマシなものの米国の高齢化も大概で、著者は高齢化によって米国人ベビーブーマーが老後資金を取り崩す(=株を売る)と買い手がいなくなり、形成したはずの資産も絵に描いた餅に終わる可能性を警鐘している。

この解決策として著者は中国やインドの発展により、それらの国の投資家が新たな買い手になると述べている。ようするに中国人やインド人が米ベビーブーマーのサイフだと。

とすると米株に傾倒気味の自分なども米ベビーブーマーのサイフなわけですねw

日本の30代~40代は日本の高齢者のサイフでもあるから、この世代の米株投資家はもれなく世界のサイフだと。大変だ。

さあここで嘆いてばかりではいけません。この状況を打ち破るのみならず、逆に自分にとってプラスのアクセルにする方法がないか、考えるのだ。

私も答えは持ってません。