2024/01/10

SNSは普通に使えば毒になる


時間だけは万人に平等と言われるが・・・


不平等な世の中でも時間だけは貧富の差なく万人に共通に与えられている資源であるとよく言われます。

しかし私は時間もそれなりに格差はあると思っています。(ただしお金ほど持つものと持たざるもので何万倍も差が出るものではありません)

例えば、お金があればFIREしてブルシット・ジョブを辞めるだけでも仕事に使っていた膨大な時間がフリーになります。

仮に45歳でFIREした場合、昨今の日本では70歳まで働くのが既定路線になっていますので「1日8時間×月20日×12か月×25年」で5万時間弱もの時間が浮くことになります。

人の一生の持ち時間を「1日(活動)16時間×月30日×12か月×80年」とすれば、およそ46万時間になりますから、5万時間はかなり大きな割合であると言えるでしょう。

さらに、お金があれば病気の予防にかける時間も捻出する事が出来ます。定期的な検診、特に歯のメンテナンスを行えば健康寿命はかなり延びるはずです。これによりさらに持ち時間は増えることになります。


まだまだお金で時間を買える要素はあります。


例えば私は酷い花粉症で、毎年春先~ゴールデンウイーク前までは外出するのが非常に億劫なのですが、この期間をスギ花粉の無い北海道で過ごせば年間2ヶ月以上のQOLが格段にアップします。

同様に年々暑くなる夏は北海道に滞在し、逆に冬は沖縄にいれば快適です。

さすがにこれは家族なしの一人FIREの人しかできない特権かと思いますが、こんな事もお金(またはノマド的な仕事)があれば可能であり、これにより実質の持ち時間はさらに増えるのです。


SNSは時間の浪費

しかし、時間をどう増やすのかは実は余談で、ここで今一度資産形成で大事なものは何だったか思い出してみます。

資産形成の一丁目一番地は何だったでしょうか?それは収入を増やすより出費を減らすことじゃなかったでしょうか?一番大事なのは収入の範囲で生活し、貯蓄を投資に回す事だったはずです。

これは時間にも当てはまるのではないでしょうか。時間も増やすだけでは不十分で、せっかく増やした分を無限に食いつぶしていく悪い奴、時間をことごとく浪費していく憎いやつ、こいつを排除しなくてはならない。

それは何かというと、そう、SNSです。私はSNSに使う時間、これを減らさなければならないと痛感しました

確かにSNSの使用はメリットもあります。非常に価値の高い情報が流れてくることもあり、実際私のこれまでの最も貴重な出会い、仕事は全てSNSが発端で実現したものでした。

しかしSNSに流れる大量のジャンク情報からそういったものを拾い上げるのは、川で一粒の砂金を取るようなもので非常に効率が悪いのです。

そしてSNSはインスタにしても X にしても YouTube にしても酷い常習性があり、かなりの覚悟が無い限り、この誘惑を断ち切ることはできません。というか普通の人にとってはもはや不可能と言えるレベルの中毒性の高い「現代の麻薬」でしょう。

私はSNSのこの問題点について常々感じていたものの、これまで何となく惰性で利用して来てしまいました。しかし今般、やっと重い腰を上げてこれに真剣に取り組もうと思っています。


SNSと距離を取ることにしたキッカケ

そう思ったのにはあるキッカケがありました。それは私がSNSで長年注目し、実際にお目にかかって株を習ったこともある、天才肌の非常に頭の良い方が、ある理由でSNSから離れてしまったことです。

その方がSNSを去った理由は、以前一度罹って寛解した癌が再発してしまったことです。勿論また寛解する可能性は十分に残されてはいますが、それでも余命の付く可能性も上がったことは否定できません。

それは非常に頭の良い方なのでご自身も十分に認識しているはずで、そんな方がまず最初に選択したのがSNSからの離脱だったのです。

言われてみれば確かに納得です。今毎日SNSで受信・発信している投資情報、それは自分にとってそんなに重要な情報か?仮に余命あと1年と宣告されてもやり続ける価値のあることか?と問われれば、とてもそうだとは言えません。
私もその立場になれば時間は身の回りにいる人を優先し、スマホの画面を見る時間には使いたくはないと思います。

それに私は著書にも書いた通り資産を増やすことでやりたかったことは既に達成したので、これ以上10億、20億と目指す動機もありません。そしてその過程で得た後続の人に役立ちそうな情報も著書にまとめて残しましたので、それもありません。

ならばそれは余命が付くまで待つことなどなく、本来今から取り組むべきことではないか、とそう思いSNSの利用方法を改善しようと思ったのです。


SNSとの付き合い方の改善法

とは言っても前述の通り、SNSではたまに珠玉の情報に出会う事があります。ただ、問題はその時間効率が「ひどく悪い」ということでした。そこで、これを改善すべく以下の2つの方針を決めました。


  1. 発信は本当に発信する価値があると思うのもの「のみ」にハードルを上げる
  2. 受信は取りに行く情報を先に決め短時間で済ます。ダラダラとタイムラインを追うのはやめる


「1」については、私の薦めるインデックス投資のについては既に先頭を走るインフルエンサーの方が丁寧に書籍やブログ等で発信されていますので私が今更付け加えることもありません。普通の人はそのようなコンテンツの中から、一番のものを一つ読めば十分でしょう。知識も株と同じで業界1位のものだけチェックしておけば大方の場合はOKです。

そして、私しか発信出来ないものは前述の通り著書にまとめて出版に至りましたので、もう暫く追加で発信したい事はありません。またふっと出た際に不定期でブログ投稿する程度でよいと思っています。もっともブログはこれまでも同じような基準で書いてきており変化はないのですが、Xは判断のハードルを上げて発信を減らして行こうと思います。


「2」についてはなかなか難しい所があり、それは私の場合、珠玉の情報は大抵偶然出会うものだという点です。私はフォロワーの少ないアカウントからも重要な投資のヒントを得ることも多く、すると大量のポストを眺めることが必要になり、前述の砂金取りのような作業になってしまうのです。

仕方ないのでこれは時期を限定することでSNSを見る時間を減らそうと思っています。これをやるのは相場の急変時などに絞り、通常時はなるべく止めておこうと思っています。


まとめ

私を含め、多くの人にとっての投資の最適解は米株インデックス投資であり、そのメリットはバイ・アンド・ホールド戦略で時間が掛からない事であるはずです。それなのにSNSで毎日代わり映えしないインデックス投資について情報発信・受信を繰り返し、時間を浪費するのは矛盾していると言えます。

勿論、もし私が数十万人ものフォロワーを持つ特別なインフルエンサーであれば発信を続けると思います。それはその影響力で世の人を経済的に支援するためにインデックス投資のメリットをSNSで伝える社会的意義は非常に大きいと思うからです。

でも私のようにそれ程でもない人が、それを真似する意義は「学んだことのアウトプット」という勉強の意味あいが強くなると思いますので、私なら月に1~2度自分の考えを投稿する程度で十分かと思います。そして大体分かったと思った段階で発信をゼロにすると思います。

もしインデックス投資家であってもどうしても株が大好きで株のSNSに張り付くのが楽しすぎるなら、本当はトレーダーや個別株投資が向いているのかもしれません。それらは毎日の研鑽が必要なジャンルですから。

もっとも、これまで書いて来たことは全て私が個人的に感じたことであり、他人のSNSの使い方にあれこれ言うつもりはありません。だ単に私はそう考えたのでこれからそうすることにした、ということです。

なお、ブログはURLを変更したいと前々から思っていたので、少し落ち着いたらブログの引越しはしようと思っています。


おすすめ書籍

「なぜ米国株なのか、なぜインデックス投資なのか」の理由が非常に平易に書かれており、初心者の最初の1冊には最適。著者は米株インデックス投資の先頭を走るインフルエンサー。NISA等、発行時からの時間経過で少し現状と状況が変わってしまっている点もあるものの、大部分の内容は普遍的で今でも全く問題なく読めます。そこが気になる方は同じ著者の最も新しい書籍を選んでも良いでしょう。

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