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2024/02/27

長期投資向きな日本株ETF、JPXプライム150(コード2017)



私は日本株への投資割合は非常に低く、数えるほどの個別株を少し持っているにすぎません。

資産の大部分を投じない理由の一つは、どうもスッと納得できる指数ETFがないということがあります。だからと言ってもっと個別を増やすのも、そもそも個別株は管理が大変ですし、規模的に世界のリーダーでもない日本市場でそれだけ頑張るのどうも気乗りもせず、という感じでした。

そんなイマイチな日本市場の代表的指数はTOPIXや日経225ですが、株主目線からすると投資に値しない会社が多数含まれています。米国株の財務諸表を見慣れた目でそういうダメ企業の財務諸表を見ると嘔吐感が湧いきてしまうほどです。

「そりゃあこれじゃあ最近始まった新NISAも8割は外国株に行くわな・・」と思っていたところ、なんとそんなブヨブヨした企業を除いた有望な筋肉質ETFが出来てるじゃないですか!

そのETFが2024年1月24日に上場したJPXプライム150指数」に連動する上場投資信託ETFiFreeETF JPXプライム150です。

このJPXプライム150がこれまでのメジャーな指数と違う点は企業の稼ぐ力にフォーカスし、それを「収益性」と「市場評価(将来性)」に分解して銘柄が選定されていることです。

これによりS&P500などの欧米の代表的な株価指数と比べても遜色のないクオリティの株価指数を目指しているとのことです。

この2つの分解要素でなぜ稼ぐ力が分かるのかと言うと両方とも価値創造が見込まれるからです。

このうち「将来性」は、プライム市場でPBR1倍以上の企業から時価総額順に上位75社となっており、これはつまり、資産価値以上の時価総額が市場でつけられているトップ企業→投資家がその企業が価値創造をしていると認めている、と推定されます。

そして「収益性」はプライム市場上場企業の「エクイティ・スプレッド(ROEー株主資本コスト)のプラス幅の大きい上位企業」で、ROEは最低でも8%となっています。

これについて以下に少し詳細に述べます。

株主資本コストは企業によって違いますが一般的には7%程度が平均と思われますので、ROEが8%以上ならエクイティ・スプレッドはプラスである確率は高いでしょう。プラスなら投資家はその企業が価値を創造していると認めることができます。


もっと平易に書けば、これは調達資金のマイナス利回りより、事業によるプラスの利回りのほうが大きければその企業は価値創造している、と言い換えることもできます。

これはめちゃくちゃ単純化して思考実験してみれば分かり易いです。例えば仮にここにせどりでもなんでもいいので元手の10%の利益が出るビジネスがあるとします。つまり1000万円が一年で1100万円になるビジネスです。これを毎年続けていけば儲かるのは分かったのですが、元手がないので借金をするとします。

このとき、この借金をサラ金から年15%で借りたらどうでしょう。せっかく100万儲けても金利で150万払ったら損してしまいます。ここでいうせどりがROEにあたり、借金が資本コストです。このようにROEが資本コストに負けていると企業は価値を毀損していることになります。

しかしここで「いやいや、企業が株式公開で集めたお金には利払いも償還も必要なく、完全にフリーなお金ではないか。借金とは違うのだよ」と普通の人は思うかもしれません。

いや、一般人のみならず、私は日本のプライム上場企業の社長の半分は同じ考えである疑念さえ持っています。そして、これが私がこれまで日本株に投資したくなかった最大の理由でもありました。

私がそう思うのは、確かに株主資本コストはゼロというのは短期的にはそうかもしれませんが長期ではどうでしょう?例えばある株主が企業に出資した場合、その株主は一生儲けゼロでいいよ、という気持ちでお金を出したのでしょうか?違うでしょう。それどころか普通の株主の本音といえば


それにつけても金が欲しい!

最低でも年利7%は欲しい。いや、個別やるなら20%だな!

自分さえ儲かれば後はどうでもいい!(笑)


なんてのが普通じゃないでしょうか。するとそんな気持ちで投資した投資家が、そんな考えの社長や、期待以下の実績しか出し続けない株をもっていたらどうするでしょうか。

それはそんなクソ株はソッコー「売り」です。

そして来る日も来る日も株は売られ続け、最終的にその企業が持っている現金以下の時価総額まで売り込まれます。つまり10万円の入った財布が5万円くらいで売っている状況です。もし企業を丸ごと買収して解体することができれば間違いなく儲かるPBR1倍以下のネットネット株が出来上がります。

つまり、資本コストを無視した経営が万年PBR1倍以下という事態を招いてるわけで、バリュー株が万年バリュー株のまま、というバリュートラップの原因なのではないでしょうか。

そしてそんなダメ会社が本当にどこかに買収され、経営陣が蹴りだされて解体されるなら市場からいなくなるので全く問題無いのですが、なぜか日本の場合はこういった行為は無条件で「ハゲタカ」と敵視され、仮に裁判になってもなぜか企業有利な判決になり、結果的に市場に居続けることが多いようです。

そして恐ろしいことに、現在の日本のプライム市場上場企業の約半分がPBR1倍以下なのです。だから私はこれまで「こんな気持ち悪い市場にいてはいけない」と逃げていたのです。

以上を考えるとこのJPXプライム150の選定にはエクイティ・スプレッドとPBRという2要素がありますが、究極的にはエクイティ・スプレッドだけで事足りるかもしれません。

本質的にはエクイティス・スプレッドを無視した結果がPBR1倍以下を招いているのではないかということです。

このJPXプライム150には、そういったダメ企業が自然と入れ替わる仕組みが組み込まれており、これなら投資してもいいかなと思ったわけです。

それでも日本にはまだまだ解雇規制など海外株と比べて不利な点が残されてはいますが、もしこの指数が有名になって規模が大きくなり全企業がこのJPX150入りを目指すような風潮になれば、日本企業は資本コストを重視したまともな企業を目指すことになり、非常に日本にとっても投資家にとってもメリットとなるでしょう。(JPX400の二の舞を踏むことにならないことを祈ります)

まあ肝心のパフォーマンスの方は残念ながら今のところTOPIXや日経平均に負けまくってるようですが、前述のとおり指数の性格からいって外人好みなので海外の投資家に見つかって人気が出てくればワンチャン日本版S&P500になるかもしれません。

少なくともパフォーマンスで負けてでも、私なら日経平均やTOPIXを買うよりはホールドする精神的なコストは低く感じます。

※ちなみに一番上のアイキャッチ画像はAIが考えた”JPX150のイメージ”だそうです。めっちゃブルww

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2024/01/10

SNSは普通に使えば毒になる


時間だけは万人に平等と言われるが・・・


不平等な世の中でも時間だけは貧富の差なく万人に共通に与えられている資源であるとよく言われます。

しかし私は時間もそれなりに格差はあると思っています。(ただしお金ほど持つものと持たざるもので何万倍も差が出るものではありません)

例えば、お金があればFIREしてブルシット・ジョブを辞めるだけでも仕事に使っていた膨大な時間がフリーになります。

仮に45歳でFIREした場合、昨今の日本では70歳まで働くのが既定路線になっていますので「1日8時間×月20日×12か月×25年」で5万時間弱もの時間が浮くことになります。

人の一生の持ち時間を「1日(活動)16時間×月30日×12か月×80年」とすれば、およそ46万時間になりますから、5万時間はかなり大きな割合であると言えるでしょう。

さらに、お金があれば病気の予防にかける時間も捻出する事が出来ます。定期的な検診、特に歯のメンテナンスを行えば健康寿命はかなり延びるはずです。これによりさらに持ち時間は増えることになります。


まだまだお金で時間を買える要素はあります。


例えば私は酷い花粉症で、毎年春先~ゴールデンウイーク前までは外出するのが非常に億劫なのですが、この期間をスギ花粉の無い北海道で過ごせば年間2ヶ月以上のQOLが格段にアップします。

同様に年々暑くなる夏は北海道に滞在し、逆に冬は沖縄にいれば快適です。

さすがにこれは家族なしの一人FIREの人しかできない特権かと思いますが、こんな事もお金(またはノマド的な仕事)があれば可能であり、これにより実質の持ち時間はさらに増えるのです。


SNSは時間の浪費

しかし、時間をどう増やすのかは実は余談で、ここで今一度資産形成で大事なものは何だったか思い出してみます。

資産形成の一丁目一番地は何だったでしょうか?それは収入を増やすより出費を減らすことじゃなかったでしょうか?一番大事なのは収入の範囲で生活し、貯蓄を投資に回す事だったはずです。

これは時間にも当てはまるのではないでしょうか。時間も増やすだけでは不十分で、せっかく増やした分を無限に食いつぶしていく悪い奴、時間をことごとく浪費していく憎いやつ、こいつを排除しなくてはならない。

それは何かというと、そう、SNSです。私はSNSに使う時間、これを減らさなければならないと痛感しました

確かにSNSの使用はメリットもあります。非常に価値の高い情報が流れてくることもあり、実際私のこれまでの最も貴重な出会い、仕事は全てSNSが発端で実現したものでした。

しかしSNSに流れる大量のジャンク情報からそういったものを拾い上げるのは、川で一粒の砂金を取るようなもので非常に効率が悪いのです。

そしてSNSはインスタにしても X にしても YouTube にしても酷い常習性があり、かなりの覚悟が無い限り、この誘惑を断ち切ることはできません。というか普通の人にとってはもはや不可能と言えるレベルの中毒性の高い「現代の麻薬」でしょう。

私はSNSのこの問題点について常々感じていたものの、これまで何となく惰性で利用して来てしまいました。しかし今般、やっと重い腰を上げてこれに真剣に取り組もうと思っています。


SNSと距離を取ることにしたキッカケ

そう思ったのにはあるキッカケがありました。それは私がSNSで長年注目し、実際にお目にかかって株を習ったこともある、天才肌の非常に頭の良い方が、ある理由でSNSから離れてしまったことです。

その方がSNSを去った理由は、以前一度罹って寛解した癌が再発してしまったことです。勿論また寛解する可能性は十分に残されてはいますが、それでも余命の付く可能性も上がったことは否定できません。

それは非常に頭の良い方なのでご自身も十分に認識しているはずで、そんな方がまず最初に選択したのがSNSからの離脱だったのです。

言われてみれば確かに納得です。今毎日SNSで受信・発信している投資情報、それは自分にとってそんなに重要な情報か?仮に余命あと1年と宣告されてもやり続ける価値のあることか?と問われれば、とてもそうだとは言えません。
私もその立場になれば時間は身の回りにいる人を優先し、スマホの画面を見る時間には使いたくはないと思います。

それに私は著書にも書いた通り資産を増やすことでやりたかったことは既に達成したので、これ以上10億、20億と目指す動機もありません。そしてその過程で得た後続の人に役立ちそうな情報も著書にまとめて残しましたので、それもありません。

ならばそれは余命が付くまで待つことなどなく、本来今から取り組むべきことではないか、とそう思いSNSの利用方法を改善しようと思ったのです。


SNSとの付き合い方の改善法

とは言っても前述の通り、SNSではたまに珠玉の情報に出会う事があります。ただ、問題はその時間効率が「ひどく悪い」ということでした。そこで、これを改善すべく以下の2つの方針を決めました。


  1. 発信は本当に発信する価値があると思うのもの「のみ」にハードルを上げる
  2. 受信は取りに行く情報を先に決め短時間で済ます。ダラダラとタイムラインを追うのはやめる


「1」については、私の薦めるインデックス投資のについては既に先頭を走るインフルエンサーの方が丁寧に書籍やブログ等で発信されていますので私が今更付け加えることもありません。普通の人はそのようなコンテンツの中から、一番のものを一つ読めば十分でしょう。知識も株と同じで業界1位のものだけチェックしておけば大方の場合はOKです。

そして、私しか発信出来ないものは前述の通り著書にまとめて出版に至りましたので、もう暫く追加で発信したい事はありません。またふっと出た際に不定期でブログ投稿する程度でよいと思っています。もっともブログはこれまでも同じような基準で書いてきており変化はないのですが、Xは判断のハードルを上げて発信を減らして行こうと思います。


「2」についてはなかなか難しい所があり、それは私の場合、珠玉の情報は大抵偶然出会うものだという点です。私はフォロワーの少ないアカウントからも重要な投資のヒントを得ることも多く、すると大量のポストを眺めることが必要になり、前述の砂金取りのような作業になってしまうのです。

仕方ないのでこれは時期を限定することでSNSを見る時間を減らそうと思っています。これをやるのは相場の急変時などに絞り、通常時はなるべく止めておこうと思っています。


まとめ

私を含め、多くの人にとっての投資の最適解は米株インデックス投資であり、そのメリットはバイ・アンド・ホールド戦略で時間が掛からない事であるはずです。それなのにSNSで毎日代わり映えしないインデックス投資について情報発信・受信を繰り返し、時間を浪費するのは矛盾していると言えます。

勿論、もし私が数十万人ものフォロワーを持つ特別なインフルエンサーであれば発信を続けると思います。それはその影響力で世の人を経済的に支援するためにインデックス投資のメリットをSNSで伝える社会的意義は非常に大きいと思うからです。

でも私のようにそれ程でもない人が、それを真似する意義は「学んだことのアウトプット」という勉強の意味あいが強くなると思いますので、私なら月に1~2度自分の考えを投稿する程度で十分かと思います。そして大体分かったと思った段階で発信をゼロにすると思います。

もしインデックス投資家であってもどうしても株が大好きで株のSNSに張り付くのが楽しすぎるなら、本当はトレーダーや個別株投資が向いているのかもしれません。それらは毎日の研鑽が必要なジャンルですから。

もっとも、これまで書いて来たことは全て私が個人的に感じたことであり、他人のSNSの使い方にあれこれ言うつもりはありません。だ単に私はそう考えたのでこれからそうすることにした、ということです。

なお、ブログはURLを変更したいと前々から思っていたので、少し落ち着いたらブログの引越しはしようと思っています。


おすすめ書籍

「なぜ米国株なのか、なぜインデックス投資なのか」の理由が非常に平易に書かれており、初心者の最初の1冊には最適。著者は米株インデックス投資の先頭を走るインフルエンサー。NISA等、発行時からの時間経過で少し現状と状況が変わってしまっている点もあるものの、大部分の内容は普遍的で今でも全く問題なく読めます。そこが気になる方は同じ著者の最も新しい書籍を選んでも良いでしょう。

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2023/12/17

外国株投資の円高問題の解決策


先日外貨預金についてXでポストしたところ非常に大きな反響があり、数多くの賛否両論の反応を頂きました。

反応の内訳を見ると、信用度の高そうなアカウントに限れば選択肢の一つとして頭の片隅に置いておくという、どちらかというと賛のスタンスが多かったようですが、全体の単純数としては今、外貨預金は悪手ではないか、という否の意見が多かったです。
否定的な理由は大きく分けると①手数料の問題、②税金の問題、③為替差損の問題、の3つでした。

このうち①はSBI証券内のドルを住信SBIに出す場合は為替手数料も出金手数料もゼロなので特に問題になりません。②は小市民の私たちにとってはルールに沿って粛々とするしかないので諦めるしかありません。
そこで、今回は特に③について深堀りしていきたいと思います。

さて円高傾向の今、外貨預金は為替差損になり悪手ではないか、という意見ですが預金に限らず外貨建投資をする場合、円高になると円ベースで計算した資産は目減りします(円安は逆)。

そのためオルカンやS&P500インデックス投資等の外国株投資も含め、ここを気にする人は非常に多いです。確かに最終的に使うのが円ならば気にするのは当然と言えるでしょう。

しかしこれについて「お金儲けの神様」こと故・邱永漢先生(以下Q先生)が生前、
「株はその国の通貨で見て上がっているかどうかで判断してください」
と喝破されていました。
※勿論、その国のインフレ率以上は増やさないといけないとは思います

この話は今でもQ先生のサイトの読者からのQ&Aの何処かにあると思いますが、あまりにもブログが大量なのでどこに書いてあるかはどうしても見つけられませんでした。GPTさんに聞いても「Q先生の考え方からそう言う可能性はあると思うけど何処に書かれているかは分かりません」と言われてしまいました。
しかし私はそのQ先生の回答が忘れられず、今でもそのように考えて投資をしています。

ただ、実は私もなぜQ先生がこう言ったのか、その真意は知りません。Q先生はその考えに至ったロジックまで説明してくれないこともよくありましたので、理由は自分で考えざるをえないからです。

そこでQ先生のブログをひたすら読み続けて脳内でモデル化した北原GPTで申し訳ありませんが、その理由は「為替の損益まで頭を悩ませて銘柄を選ぶとシンプルに業績とビジネスの将来性を見る選択眼が曇るから」だと思っています。

例えば株はAmazonやNVIDIAのように、成長株は何百倍、何千倍にもなることがあります。それに比べると為替損益などは取るに足らないものなわけで、そんな(どうでもよい)為替損益を気にかけて、タイミングがどうたら言っている間にそのような株を買う機会を逸してしまえば大損害を被ってしまいます。

これをQ先生の口調を真似して書けば「為替なんてそんな小さな事よりしっかりその仕事がこれから陽の当たる仕事になるかどうかを見てください。そんなことを気にしているからダメなんです」といったところでしょうか。

なんか虎の威を借る狐みたいでQ先生ファンからお叱りが来そうですが、もしQ先生の中国企業訪問団に参加されたことがある人で、この辺の話を聞いたことがある方がいましたらぜひコメントください。

話は戻って、まあ前述の通りQ先生はいちいち解説してはくれませんから、この理由が正しいかどうかまでは分かりません。だから私も円高傾向の時に外国資産への投資をためらう人の気持ちは分からないでもない。

しかし私はこれまでも投資について散々勉強し、考え続け、時には損したりしてきて、最終的にバフェットやQ先生の言った通りの考えになった、という経験を沢山してきました。そして実際に財を成すことが出来ました。結局は私がやったことは賢者の真似をしただけだったので今では最初っから聞いておけば良かったと思っています。

そうならばまずは賢者のいう通りにやって、賢者がなぜそう言うのかはその後に勉強すれば良いのではないでしょうか。勉強は何年もかかるのでその間の時間が勿体ないからです。インデックス投資なんて、まさにそのやり方が向いている投資です。

自分の主義と違うからと言って、経験も実績もある先駆者がいう事に拒絶反応を示すより、私だったらなぜ賢者がそう言っているのか考えます。自分のどこと見ている所が違うのかと考えます。
私は15年前、それに気づいてこの記事でコメント頂いた方に褒められたことがありますが、それから12年後、本当にその方の言う通りになりました。

この江戸の隠居さんという方は、その後何回かコメントを寄せてくれた後すっかり姿が見えなくなってしまったのですが、書いてある内容から相当の資産家であると予想できます。そのような人が、あれほどまでに予言を断定的に言って、しかもそれが当たるということは、考え方というものが資産形成のKPIの最上位だということだったのではないでしょうか。

もっとも、誰が賢者かは絶対に見誤らないでくださいね。

ということで外貨建の投資をする場合、為替は気にせずに投資される事をお勧めします。そして円は円で一定の割合で持っておけば良いのです。

それにおそらくですが、超長期では円は弱くなっていくと予想しています。為替は結局は国力に比例するものですので、あなたの髪が白くなる頃には今のレートで交換しても為替損益で損どころか益に働くんじゃないでしょうか。

2017/11/13

投資は危険物


投資はある意味、危険物です。クルマのようなものだと思います。

クルマはうまく使えば早く目的地に着きますが、予備知識なしに運転すれば事故ります。
そのためクルマの運転には免許が必要ですが、自己資金の運用には必要ありません。

それで予備知識なしで投資して致命的なダメージを被るチャレンジャーが続出するので、身近でそういうのを見た人は「投資=危険」という固い信念が出来上がります。

結果的に世の中はクルマという便利なモノがあるのに、頑として自分では運転しない人だらけのような事になるわけです。

でも、それだけならタクシーやバスを利用すれば文明によるベネフィットにはあやかれます。
しかし日本においては投資におけるタクシーやバスにあたる「投資信託」は、ユーザーが受け取るベネフィットとほぼ同等の手数料を要求してくるので、ユーザー側にあまりメリットが無いのです。

そのため一旦は投資に興味を持った人でも大体この辺までの経験すると「やっぱり投資はやめよう」となってしまうのではないでしょうか。

インデックス投資家はそこを乗り越えて、手数料<ベネフィットとなるバスを見つけた人でしょうか。

個別株投資家はもっとマニアックで、改造車を作って自分でレースに出て喜んでいるようなクルマオタクですかね。

文明の利器を頑なに拒んで歩くもよし、ぶらりバスの旅を楽しんでもよし、改造車で事故ってもよし、です。

2017/06/18

インデックス投資がもっと流行ってほしい理由

私は株式投資で下の二つは正しいと思っています。
  • インデックス投資
  • 人は株が上がると買いたくなり、下がると怖くなって売る
ひとつひとつは割と納得いく話だと思うのですが、この二つともが正しいとすると、実際に起こる事はこの二つの相乗効果になります。

それは優良株のボラティリティの上昇じゃないでしょうか。

というのも、今や機関も個人も取引量の半分くらいがインデックス絡みの売買と聞いていますが、そうすると相場過熱時は実力以上に優良株が買い上げられ、悲観になるとその逆になりやしないでしょうか。まさにニフティフィフティの再来。

そう考えると個別株投資家にとっては優良株が捨て値で買えるチャンスが増えますので、インデックス投資はもっと流行ってもらいたいものですね。

本当にこうなるかという点ですが、例えばインデックス投資ブログでは超大御所の梅屋敷商店街のランダムウォーカーさんという老舗ブログがありまして、私も一時期フォローしていました。そのブログで一度、ためになった記事がありました。

それはリーマンショック時の話で、それまで管理人と一緒になって「インデックス投資は最も賢い投資ですよね!」「私もほったらかし長期積立投資していきます!」と言っていた読者たち。

それが株が下がったとたん豹変し、うろ覚えですいませんが「詐欺師!」「死ね!」みたいな罵倒がワンサカ来たそうです。中には名前は違うのに同じIPアドレスだった人もいたそうです。
そして当時多くのインデックスブログが閉鎖または更新停止となりました。

リーマンショック以前の投資家がアホで、それ以降の投資家が急に賢くなるなんてことは万に一つもないので、単なるリセッションでさえ、また同じことが起こるだろうと私は見ています。

インデックスに限らずFXや外国株においても似たり寄ったりだと思うので、私はあまりコダワリは持たないようにしています。

私はBRKに負けたらBRKを買うし、インデックスに負けたらインデックス買うし、日本の労働規制が撤廃されたら日本株に戻るかもしれないし、要はお金がラクに効率よく儲かりそうな所にいたいと思っています。

日本に生まれただけで全人類中でかなりのイージーモードなのに、さらにベリーイージーモードがいいなんて、我ながらとんでもない奴だとは思いますけどね。


2016/05/27

超意識低い系市場参加者

効率的市場仮説という有名な株の理論があります。

現時点での株価には利用可能な全ての情報が直ちに織り込まれるので個別株の銘柄選択で市場平均に打ち勝つことは難しい」という理論です。

これは将来の株価は過去の値動きとは関係なくランダムに変動するという、ランダム・ウォーク理論の元になりました。

この理論について、私は市場にいる全ての人が「利用可能な情報を合理的に利用しているキレ者ばかり」とするのはいささか無理があるなあ、という感想を持っています。

だって市場に長くいると、市場ってこんなに意識低い系の人多いの!?という事態を目の当たりにするんです。

最近の例では、2015年9月28日に福山雅治が入籍を発表した翌日、所属事務所の4301アミューズが暴落しましたが、この「福山ショック」の陰で9075福山通運も大きく動いていました。
理由は「福山つながり」だそうです。

他にも大昔の話で恐縮ですが、まだネットで株取引が出来なかった時代はみんな新聞の株式欄を見て株をやっていました。

株式欄は全銘柄の四本値と出来高が証券コード順に毎日載っているというものですが、ある企業の株が不祥事で暴落すると前後の銘柄も人目に触るわけで、それでついでに売られるという事がよくありました。

つまり下がった理由は「証券コードが近かったから」です。
宝くじの前後賞は嬉しいですが、暴落の前後賞はいらないですよね。

実際にこんな事が市場でしょっちゅう起こっているなんて、効率的市場仮説を机上で議論しているようなセンセイ達は知っているんでしょうか。


ちなみに、効率的市場仮説と双璧をなす理論として、行動ファイナンス理論があります。

投資家は必ずしも合理的ではなく感情や心理状況に左右されるため、バブルのように市場全体が誤ったコンセンサスのもとで企業業績などのファンダメンタルズからの大幅乖離も一定期間続く可能性がある」という理論です。

従って効率的市場仮説では否定される「アノマリー」もありうるという立場です。株のアノマリーとは10月は株が下がるとか、米国で大統領選の年は株が上がるとか言うものですね。

どちらも有名な理論なので、投資家なら概要くらいは両方とも把握しておきたいです。
2013年のノーベル経済学賞では、効率的市場仮説を提唱してきたユージン・ファーマと、行動ファイナンスのロバート・シラーの両方が受賞して話題になりました。

どちらかが正しければもう一方が間違っているわけで、この両理論に賞を与えるとはノーベル賞のポートフォリオもなかなかのものですね。

2016/05/06

株≠テクノロジー


金融工学を極めると株でもっともリスクあたりのパフォーマンスが高いのはインデックス投資ということになるらしいですが私はこれは信じていません。
というのも、私はそもそも相場は「工学(テクノロジー)ではない」と思っているからです。

その理由は、これまで相場をテクノロジーだと勘違いした秀才たちがLTCMやリーマンショックのような数々の経済的破滅を引き起こしてきたからです。

じゃあ相場は何なんだというと、私はアートとかスポーツに近いのではないかと思っています。

イチローが3割打てるのは、それはイチローだからでしょう。それを「イチローが3割打てる理由」をテクノロジーで解明しようとして、しかも出来たような気になっている人がいたら、相当オメデタイ人でしょう。

株の悪魔じみている点は、いいところまでは工学チックな法則も見えるっぽいところで、そのせいで研究者にあらぬ期待を持たせてしまうことです。そこで分かった気になってフルレバレッジで勝負しようとする秀才は破滅へまっしぐらです。

そう思っていれば、バフェットが驚異的なパフォーマンスを継続しているのはバフェットだから、とシンプルに考えればいいわけで悩みも一つ減りますね。無理にバフェットの一挙手一投足をウォッチする必要もなくなります。

そして自分は自由に自分が最も得意なスタイルで、この資本主義というゲームで成績を残すことをストイックに追及すればいいわけです。

さらにそれで成功しても、そのやり方は誰かに真似をされる心配もないでしょう。イチローのビデオを1000時間見たって、イチローにはなれません。


2016/04/18

インデックスETFは銘柄を絞って


株をやる人にとっては、株は「危険」「ギャンブル」「絶対近づきたくない」「騙される」と言われるのはもう聞き飽きたフレーズでしょう。

しかしながら、自身が株をやりながらもリスクに極度にこだわる人があって、そういう人は5000銘柄に分散するETFや、それでも飽き足らずにそういう感じで世界中の市場にまんべんなく投資するETFを買ったりします。

それでも長期的には儲かると思うので結果的にはOKだと思うのですが、そこまで心配することもないと思うのです。

取り越し苦労は寿命を縮める性格の筆頭ですので、もしかするとそういう性格の人は特に、時間が必要なインデックス投資には向いてないかもしれません。

また、ETFもあまり多数の銘柄を持つと解散や償還に会いますし、そこまでいかずとも普段から出来高をチェックしていないと流動性が下がっていつの間にかベンチマークとの乖離が大きくなったりして、それなりにして個別株並みに面倒なことが起きるんです。

という訳でインデックスを買うなら、私ならアメリカのS&P500だけのものを一つだけ持ちます。

2015/04/03

利回り1%UPで生涯投資成績5000万の差



インデックスの平均的なリターンである7%で、100万円を20歳から平均寿命の80歳まで60年間運用したらどうなるでしょう。

計算すると、57.95倍です。つまり5795万円になります。複利の知識がないと人生に破壊的な影響があることが良く分かりますね。

同様に年8%だったら101.25倍、同1億125万円になります。今度はたった1%でこんなに差がでることに驚きますね。

現在の私の年平均成長率は10.08%ですが、これだと318.05倍、同3億1805万円になります。

というわけで、私は個別株をやっているわけです。

現在インデックス1本で運用している人も、経済ニュースなどに慣れてきたら一度は個別株にチャレンジしたらどうでしょう。1%でも運用成績を上げられればこんなに大きな差になるんですから。

もしチャレンジして5年くらい継続的にインデックスに負けたら、またインデックス投資に戻ればいいんです。これはオプション同様に損失は限定、利益は無限なんじゃないですかね。

私もインデックスに勝ち続ける限りは個別株投資をして、負けだしたらインデックスに切り替える方針です。

2023.6追記:その後頑張ってもインデックスとほぼ同等ということがわかりましたので、個別株はサテライト程度にすることにしました。

2015/02/17

20世紀のインデックス投資

「スノーボール ウォーレン・バフェット伝(下)」を読んでいたら興味深い段落がありました。

…それでも、効率的市場論者はあらゆる例外を否定する。その際だった例外がバフェットで、その実績が長期にわたって賞賛を浴びているのは不都合な事実だった…(略)…ランダムウォーク論者が、バフェットという謎について議論した…(略)…プリンストン大学の経済学者であるバートン・マルキールが、株式市場で一貫して平均以上の結果を出している人間は、ツキのあるサルが≪ウォール・ストリート・ジャーナル≫の相場欄にダーツを投げて選んだ株で連勝しているのと大差ないといって、この議論を締めくくった。(P193~)


これに対するバフェットの反論は以下です。


その通りかもしれないが、コイントスで勝つ人々が全員おなじ町の出身だとすれば、表の連続はランダムではないかもしれない(P196)


「全員おなじ町の出身」というのはバフェットと長年にわたって株について議論してきた仲間たちのことです。この「バフェット・グループ」のポートフォリオはそれぞれに違いますが、20年以上にわたってバフェット・グループの面々は市場平均を上回り続けていました。

この事実をバフェットは提示し、このような集中はランダムな幸運によるものではない、と統計的に証明しました。ランダム・ウォークは統計に基づく理論ですが、その統計に基づいて検証するとランダム・ウォーク理論は反証されるというわけです。

この議論があったのは今から30年以上も前の1984年ですが、この論点はまさに、私も長いこと疑問に思っていた事でした。

それで、この論点に対するさらなるバートン・マルキール側の反論を知りたいと思い、その後に出版された版のバートン・マルキールの超有名著書「ウォール街のランダム・ウォーカー」を、この論点に注意しながらを読んだ事があったのですが、バートン・マルキールからの反論は見当たりませんでした。

というわけで、この論点はバートン・マルキールに「既読スルー」された状態となっていますので、仕方ないので自分でその後30年の経過を検証してみました。




Yahoo financeより転載


青がバフェットのその後の成績、赤がS&P500です。
結果を見ると、バフェットは毎年コイントスで表を出し続けたわけではないものの、明らかにその確率は50%を長期的に上回っています。その期間は20年+30年で50年以上に及びます。

バフェットは1984年に「その通りかもしれないが」とD.カーネギー流に控えめな反論をしましたが、結果はむしろ「その通りでは全く無かった」と言えるでしょう。