「建値を忘れよ」とは昔の相場格言です。
自分が買った値段なんてミスター・マーケットは全く考慮せずに値段を付けてくるのですから、そんな事を気にしている暇があれば、さっさと売るか買うかでも考えた方がよっぽどマシということです。
この格言は現代のプロスペクト理論の主要な部分と同じだと思いますが、そんな理論を知る由もない昔の人が、とっくにそのキモをたった6文字でシンプルに表現し終わってるのは面白いと思いました。
しかしそれを聞いても、人間はそうそう実行できるものではありません。
これの対策としてQ先生が以前に何度も推奨していた、これまたシンプル極まりない方法が使えると思います。
それは「株が2倍になったら半分売って、残りはタダ株にして忘れしまいなさい」というものです。
そんなご無体な、と思いますが、確かに元をとってしまえば残りが仮に0になったとしても損はありませんので、保有する精神的コストは劇的に下がります。
ウォーレン・バフェットも株は1に損しないこと、2に1を守る事と言っていましたし、タダ株にすればこれも守れます。
ですが私のポートフォリオには簡単に2倍になるような銘柄はあまりなく、現実に2倍になったのはアリババくらいなので、さすがに今のポートフォリオを半分売って現金にするようなことは考えていません。
しかしながら、そもそも今のポジション量はリーマンショック以降に利確した範囲内レベルに抑えているので、ポートフォリオ全体がQ先生のいうタダ株と言えなくもない。
するとです、最近は本当に建て値を忘れてしまうんです。
つい先日買ったSOとNGGも、ガチでもう幾らで買ったのか今日思い出せませんでしたw
それで今日この記事を書いてみました。
タダ株にすると株を保有していることさえも忘れてしまえるというQ先生の教えは、どうやら本当のようです。
今は相場が好調ですから、たっぷり利の乗っている人はこの殿様モードに入れるチャンスともいえますので、いちどそんな視点でポートフォリオを整理してみるのもいいかもしれません。
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