2016年のある日、僕は憂うつな気分になった。キッチンの電球が切れたのだ。
キッチンの電球交換には脚立が必要なんだ。こんな面倒なことはない。
そこで将来に渡りこの手間をなるべく減らすべく、少々値が張るがLED電球を買う事にした。
早速、僕はPCを開いてアマゾンにアクセス。まあ近所の量販店よりは安い。だが僕はすぐにはポチらない。
そう、今はヨドバシドットコムの方が安いのだ。
送料無料時代にアマゾンに洗脳され、そのワイドモートに取り込まれた輩はそのままプライム会員になってるだろうが、そんなまんまとアマゾンの思う壺に嵌るようじゃ投資家失格だ。
僕は残念ながらそんなアホじゃない。アマゾンで大体の相場をチェックした後、迷う事なくヨドバシをチェック、ポチった。
翌日、商品が早速届いた。ヤマトの問題があってからアマゾンの翌日無料配送はプライムのみになったが、ヨドバシは今でも基本サービスだ。
多くの国民がこの事実をしったらどうなるだろう?
そもそもアマゾンは物販では利益を出していなかったはずだ。にも関わらず株価が高いのは、この巨大なトランザクションにチョイとマネタイズしてやれば、すぐにでも莫大な利益となることを市場が知っているからか?(2023/05/28追記:Amazonの利益はAWSです)
しかし、課金した瞬間に客がヨドバシに大移動したらどうなるか。出るはずだった利益は絵に描いた餅になりはしないか?
そんな事がふと頭をよぎったが、どちらにせよ僕のようなグレートな投資家がアマゾンの株主になる事は生涯ないだろうから、無駄なことは考えないことにしよう(2023/5/28追記:3年後に一時買いました)。
さて届いた電球を手に取る。僕は商品の取説は読む方だ。この商品の寿命は4万時間だそうだ。
4万時間…。一日中キッチンの照明をつけることなど無かろう。せいぜい使って一日2時間か。
するとこの電球の寿命は2万日以上。つまり54年だ。54年後か…どう考えても僕の余命より長い。
「この電球が切れるときにはもう俺はこの世にいないんだな」と思うと、僕の寥々な心はたちまち暗澹たるものとなった。
僕は何かを成し遂げただろうか?そんな事を考えながら電球をはめ込み、ガタつきをチェックした後、僕は脚立をしまった。
…
それからたったの一年後、その電球はきれた。原因は基板不良。パナソニックで全数交換だそうだ。
4万時間どころかエジソンの電球より持たねーじゃねーか!!
くだらん事考えて損したわ。
そして俺はまだ生きている。俺は電球に勝ったんだ!
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