2017/09/24

【結論】タワマンに住んでみた結果

一年間タワマンに住んでみて、だいたい考えが固まってきました。
自分は将来タワマンには住まないことにしました!

理由はいろいろありますが、まず心理的なもので中高層階は災害時に怖いし、中低層階は自分の頭上に100mもコンクリートの塊があると思うと気分が悪いからです。
1年も住んでそこ?って感じですが、そうです、そこですw

次に経済的な理由ですが、タワマン以外でもタワマン同等の便利さを持つマンションがもっと安くであるからです。

結局、私がタワマンで便利と思ったベスト3は

3位「駐車場」

2位「駅直結」

1位「ゴミ捨て」

でした。

「駐車場」は、冷暖房の効いた所で呼び出して屋根のある場所で乗降できるのが便利なのですがタワマンでなくてもそういう物件はあります。

「駅直結」は濡れずにさまざまな商業施設に行けるのが重宝するのですが、実際行くのはスーパーとセブンがほとんどでした。
とすると、スーパー隣接マンションや、1Fにコンビニがあるマンションなどでも同様のメリットがあります。
それにコンビニは大抵のコンシェルジュよりもハイグレードなサービス施設です。

「ゴミ捨て」はタワマンでは各階の冷暖房効いた内廊下内で出来るので、雪の日も雨の日も暑い日も、楽勝で15秒ぐらいで捨てに行けます。
これ特に魚を焼いた日とか、すぐにゴミとバイバイしたいときに最高でした。
でもこれも玄関の前に放置しておけば管理人が持って行ってくれるサービスのついたマンションもありますし、なにもタワマンにこだわる必要もない。


良いタワマンは以上の条件を備えてはいるのですが、逆に言えば駅から少々離れた低層マンションでも条件に合うものを探して安く買えばいいのです。

眺望についてはよくメリットに挙げられるのですが、私はそれに何千万も払うなら、ヒルトンやベイコートクラブのような大衆的なリゾート会員権を買うか、いろいろな高層ホテルのクラブフロアに出かけた方がコスパが高いと思います。


あと、タワマンならではのデメリットもキツイです。
その筆頭が修繕工事でしょう。不動産は基本的に一点ものですが、タワマンはそれに輪をかけて一棟ごとに「作品」とも言うべきもので、テンプレの修繕工事はありません。こんなの30年後どうなるんでしょうか。

さらに住民の属性の幅が広すぎて、これじゃあ意見の収拾がつかないでしょう。中国人、投資家、老人、怪しい中年など、一般のマンション以上に揉めそうです。

管理費一つとっても、高額でも手厚いサービスにより資産価値を維持したい高層階住民と、コスト優先の低層階住民でのバトルがあったと、以前内覧したハイグレード物件の管理人から聞きました。
戸数も多いからなおさらです。これはもう関連法規の拡充を願うばかりです。

そして、住んで感じた意外なデメリットとしては「快適すぎる」という点。
もはや価値観の根本的なdisりになるのですが、こんな暑くも寒くもなく雨でも傘もいらないところで暮らしていると、人間まずボケます

私なんか1年住んでただけで、「俺本当に生きてんの?」という気がしてきました。これはヤバい。絶対ヤバい。人間、冬は寒くて夏は暑いのが当たり前なんです。

なお、よく「タワマンはエレベーターが来ない」という話を聞きますが、私の住んでいる物件ではそんなことは全くありません。大抵は10秒くらい、長くても30秒以内には来るので、イライラしたことは一度もありません。

そんなこんなで、まあまあ面白い1年でしたがタワマンはもう満腹なので、最近3~4千万くらいのテキトーな普通の低層マンションを買いまして、竣工する再来年に引っ越す予定です。


ということで、タワマンの住み心地をレポートするこのシリーズは終了です。



2017/09/20

【タワマン】パーティールーム

タワマンに限らず総戸数400戸もあるマンションならパーティールームという共有施設があると思います。スカイラウンジという名前の場合もあります。

私は2、3のパーティールームしか見たことがありませんが、まあどこも大体同じで、10数人程は入れそうなスペースにちょっとオシャレなテーブルにソファ、キッチンがあってウェーイ!できるという感じです。

が、これ私は利用アイデアが浮かびません。来客なんて多くても2~3人でしょうし、それなら自宅に上げてしまいます。

以前かなりハイグレードなタワマンの内覧に行った時に管理人さんに聞いた話ですが、パーティールームを使うのはいつも同じ人だったそうです。

そんでその人が何をやっていたのかと言うと、不特定多数の男女を集めて出会いパーティーのようなものを開催していたそうです。それも有料で。

今の時代にタワマンでパリピがウェーイ!か(;'∀')
ホリエモンの全盛期じゃあるまいし、お前ら20年前に生きてんなwと思いましたが、勿論そんなのが許されるはずもなく、当然ながら間もなく当の御仁は使用禁止とあいなったそうです。

だいたいそんな輩にしか利用価値がないのがパーティールームじゃないでしょうか。奥様方のお集まりはライブラリ(図書室)を借り切ってやっているようですし。

タワマンの住民の属性は本当に多彩で、品のよさそうな老夫婦、挨拶してもまず返ってこないシカト美人、わりとマナーのいい中国人、何してるかよく分からない中年(私と、ライブラリでいつも見かける同類とみられる約2名)という感じで、まあ一つの街の如くいろいろな人々がおります。

でもそのどの属性の方もパーティールームを有効活用するようなイメージが浮かびませんし、実際予約もあんまり入ってないようです。

この共有施設はいらないんじゃないでしょうか


2017/09/17

株は猿か犬のように買え

株を買ったとき、自分は誰から買ったのか意識することありますか?私はあんまりありません。

普段のお買いものでは売り手買い手は通常は1対1です。しかし株では何かを買う時に、売り手側には複数の思惑が入り乱れているはずです。

仮に今日ある銘柄を1000株買ったら、相対したのは500株はプロのファンド、300株は短期トレーダー、200株は現金が急に必要になったインデックス投資家かもしれないのです。
こんなので勝とうとしたら、普通のお買いものより難しいに決まってます。だって全員勝とうとしてるんだもの。


さらに為替はもっと難しい。

株はほぼ全員が儲けようと思って取引してるだけマシで、旅行者や貿易決済で為替取引する人は儲けようなんて考えないで取引しているでしょう。

こういう儲ける気がない人達の行動は、心が汚れた腹黒い人にはまず予想できません。
犬のように純真な心による取引の前には腹を真っ黒にしている山師や秀才は、大抵はやられます。特に大きく張った時ほどやられます。

これに対抗するには、もはや自分も心を綺麗にするしかないのではないか、と私は思っています。

結局、株なんてプラスサムの価値創造分程度しか最初から利益を期待せずに、優良企業をアホールドするのが一番手間に対する効果が高いんじゃないでしょうか。


追記: 普段は思惑が入り乱れていますが、これが揃うときがあって、それは暴落時です。売り手のほぼ全員が「つらい、とにかく今のつらさから解放されたい」と思っている時です。こうなると少し簡単になりますので、私は暴落が大好きです




2017/09/16

投資家がへそ曲がりになる理由

最近あるマンションのモデルルームに行き、価格表を見せてもらって驚きました。1フロアごとの価格差がでかい!その差なんと100万。

過去に見てきたマンションでは1フロアUP=30万UPくらいで、これが普通だと思っていましたので、一体どういう事だ??と大変困惑。

よ~く見ると、1F~5Fくらいまでは1フロアごとに100万高くなっていき、それ以上は段々と普通の価格差になっています。

んん~・・なんじゃこりゃぁ?
しばし呆然とし、そうか!と一つ仮説を思いつきました。

たぶん営業側としては、広告等で(3LDK75平米○○○○万円~!)というのはなるべく安く打ちたい。しかし一方で周囲の物件も高騰してるし、なるべく1棟での儲けは最大化したい、というジレンマの結果ではないか。

つまり1F~5Fで早めにベースアップしてしまえば、最低価格は低く抑えつつ、それ以上の階は矛盾なく高価格を付けることが出来、1棟全体としての販売総額は大きくなります。こういう戦略じゃないでしょうか。

営業トークとしても電柱や周囲の物件の屋根を抜けると高くなるというのは説得しやすいハズ。客が過去の相場を知らなければですが。

販売はとりあえず客をモデルルームにまで引っ張ってくるのが肝なんでしょう。ネットでも離脱前の最初のPV数は最も大事な指標ですよね。それと同じです。
モデルルームに来させる事さえ出来れば、あとは技で麻痺させて(笑)ハンコつかせるのが営業の仕事です。

クルマも同じで、トヨタ商法なんかモロそのやり口です。ベースのモデルは安いんですけど、普通に要る装備を足していくとあっという間にオプション代50万円くらいの見積もりを持ってこられますw

50万なんて普段ならみんなビビる額ですが、車の価格だとベースが百万単位なので、ディーラーで頭が茹で上がってる客は感覚が麻痺して判子ついちゃうw。車載地デジなんて10万くらいしますもんね。冷静に考えたら今時iPad miniくらいのテレビに10万も払うかっつーの。いらんわ。



さて話を戻します。

もしさっきのマンション仮説が正しいとすると、高層階の住民が低層階の住民に大幅に補助してる構図になります。客同士で購入費を補助しあうという、なんか昔の携帯の販売方法みたいな匂いを感じますが、いかがでしょうか。

また一般にマンションでは広い部屋の坪単価が高くして狭い部屋の分を載せています。要は「持ってる奴からしこたま取れ」ということですから、一番コスパが悪いのは同じマンションで最も広いプランの最上階、ということになります。

こういう値付け今に始まったことではないですが、最近はその振り幅が以前より大きくなったように感じています


松本大の吉野家のうな丼の話も面白かったし、株をやっていると敵の魂胆というか、世の中の仕組みの深読みを息を吸うようやるクセがつきます。ようするに疑ってばっかり。

そして、これが株をやると性格がねじ曲がっていく要因の一つなのです(笑)つまりたぶん、松本大もきっと僕らの仲間、似た者同士の大へそ曲がりに間違いありませんw


2017/09/03

ソフトバンクの孫さん

多くの投資家が持つソフトバンクの孫さんのイメージは「クレイジー」でしょう。

なんせ起業してからの歴史は、入ってきた金は一瞬で使うわ、使って金がなくなると今度は借りてきて一瞬で使うわの繰り返しです。LBO(レバレッジドバイアウト:買収先の事業を担保にして借入れた資金で買収する。いわば出世払い)も行っています。

つまりどこでコケても何ら不思議でなく、これまで潰れずに来ているのが奇跡なくらいなので「次こそは破産するんじゃないか」「もういい加減やめてくれ!」とビクビクしているのが投資家の本音じゃないでしょうか。

それが株価にも織り込まれて、これまでも孫さんが何か大型買収を発表するたびに株は暴落してきましたし、普段の株価も今の利益水準と成長率からすると安いレベルで推移しています。

これはつまり孫プレミアムを市場がマイナス評価していると考えられ、これはこれでフェアバリューと思います。

と、これまで私もそう考えていたのですが、最近少々見方が変わってきました。



孫さんのやることは実行時は理解不能なのですが、数年後にタネ明かしがあって、それを聞くと「なるほどそうだよな、そりゃ俺でもそうするわな」と思うことばかりなんです。

そうなると孫さんはクレイジーどころか、全くもって堅実かつ合理的な男なのではないか、とさえ思えてきました。

例えば初期に買収した展示会です。

次の時代がインターネットで社会の全てが大きく変わると確信を持っていれば、じゃあその時代をけん引するベンチャーはどこだという話になります。

するとそういうベンチャーが開発しているサービスを初リリースする展示会を買収してしまえば、ライバルよりも数日早く情報を入手できることになります。
それらの超新星たる企業に出資するためには、展示会の買収はなるほど合理的です。
孫さんは展示会の買収を「羅針盤を手に入れた」と言っていました。

そして、孫さんはいつも出資される企業側も驚くほどの条件を提示して出資を行います。そんな値段を出していいのか、というくらいです。

しかしこれも考えれば当然です。だってせっかく世間より少しだけ早く情報を得るために展示会まで買収したのに、グズグズして出資できなかったら意味がありません。

一気に話をすすめるには、出資される側でさえビビるような条件を出す必要があるじゃないですか。

と言う感じで、後知恵バイアス的には全くもって当然の行為と言えますが、数年後の世の中について完全にイメージしきってなければ到底できない所業です。

こうして発掘したのがあのヤフーでした。その後ITバブルでヤフー株は1株1億円を超え、孫さんはビルゲイツよりもお金持ちになりました。(ただし数日間だけ。その後バブル崩壊で株価大暴落して詐欺師呼ばわりされた)



そしてソフトバンク最大の大勝負といえば1兆7000億円でのボーダフォン買収でしょう。

当時のボーダフォンは一言で言えば負け犬で、シェアも技術も低く、利益もロクに出ておらず、まったく魅力のない会社でした。

こんなお荷物みたいなクズ企業を1兆7000億円も出して買うなんて、孫さんは気が狂ったのではないか、今度こそ終わりだ、と世間の人は思ったものです。(私もそう思いました。)
それも前代未聞の1兆円オーバーのLBOですから、これがどれだけ無謀な買収だったかが伺えます。


しかし、これには裏があったことを数年後に知りました。

あの時期、孫さんはスティーブ・ジョブスに会いに行き「次の時代のモバイルは手のひらでインターネットを自在に扱えるものでなくてはならない」と言ったそうです。

するとジョブスはニヤリと笑って「マサ、じゃあ早く免許を取れよ」と答えたそうです。

もちろんジョブスは企業秘密である開発中のiPhoneの詳細は話さなかったでしょう。

しかし孫さんはここで確信があったはずです。当時電車の中でニンテンドーDSに興じていた人々全員が、数年後には「全く新しいモバイル機器」に持ち変えている姿と、その「新しいモバイル機器」を独占販売できる見込みです。
そうだとすればボーダフォンの買収も頷けます。

ただ、ここには一つ大きな不安要素があります。いくらiPhoneの独占販売の見込みがあるとは言え、相手はアメリカ人です。契約前であれば「そんな約束してないよ」と後から言われたら終わりです。

この計画を確実に実行するには、ドコモやKDDIが後から話に来ても絶対についてこられないような、驚異的な条件をジョブスに提示する必要があったはずです。

そこでこの時、おそらく信じられないような価格と数量の条件を提示して契約に至ったのではないでしょうか。

そしてiPhoneの発売後、ソフトバンクは当時世界で大ヒットして誰もが欲しがっていたiPhoneを、なんと日本ではタダで配るという暴挙に出ました。

これも今となっては分かります。ブランドもサービスも最悪だったボーダフォンを一気に回復させるには、圧倒的な条件をユーザーに提示する必要があります。
儲けは後回しでとりあえずユーザーのカバンにiPhoneを突っ込む必要があったのです。

金のことは後からおいおい通信料で回収すればいいのです。そうしないとAppleと契約した数量を捌けませんし、グズグズしていたら会社は本当に潰れてしまいす。その間にボーダフォンのガタガタな通信品質も直さなきゃいけないし、時間がないのです。

ユーザーにとっては最も欲しいものがタダなんですから、そりゃあソフトバンクに乗り換えますよ。もちろん私もやりました。こうして現在のソフトバンクの姿があります。
これは頭の中で数年後の世界をイメージしきってなければ出来ない勝負ですが、逆に心底確信していれば全てが合理的と言えます。



今、相変わらずソフトバンクは狂ったように出資をしていて、中には私には良くわからないものもあります。
これは当然で、もし私が分かったら孫さんレベルで優秀ということになってしまうので、私にわかるはずもありません。

しかし多分、それらすべては何か大きなビジョンと勝算があるはずだと私は睨んでいます。
そして孫さんの情報革命をするんだ、という基本ビジョンは30年前から変わっていません。

次こそは大失敗するかもしれないし、それは分かりませんが、私は数年後のタネ明かしと、それで世の中がどう変わっているのかを見るのをまた楽しみにしています。



それと最初に、市場は孫プレミアムをマイナス評価していると書きました。

ということは、もし、もしですよ?市場の気が変わって孫プレミアムをプラスに評価しだしたら、それだけで株価は倍くらいになってもおかしくありません。

最近、ソフトバンクは(あれだけ派手にやっていれば当然ですが)ブルームバーグなどで取り上げられることが多くなり、将来的には海外で知名度が上がってくると、あり得るやもしれません。

そしてその時、業績自体も倍になっていたとすると、さらに株価は倍、都合4倍です。4倍でも時価総額はたった40兆円ですから、まだまだどうってことありません。
さらにこうなってくると勢いがついてきますので、おまけでもう一丁倍になって、テンバガー近い夢も見れそうです。

ここまでくると時価総額80兆円で、さすがにこれは無いだろうと思うのですが、孫さん自身は目標300兆円だとか言ってて笑えます。やっぱクレイジーだ。

そしてソフトバンクと言えば財務レバレッジが異常に高い会社というイメージでしたが、今やこれもだいぶ落ち着いてきています。
今でもドコモやKDDIに比べれば高いですがグローバル基準で見ればそれほどでもありません。もはやVZやTと同レベルです。

ただ、そんなふうに考えている投資信託も多いらしく、すでにそういう所はソフトバンクをかなり持っています。

そういう投資信託自体を買っている人は相場が弱気になればすぐ売りますので需給が相当悪化して、その上にトレーダーが乗っかってきますから、これは相当下がりそうですが、そうなればアホになって「うぇーい!」と言いながら買増ししたいと思っています。早くうぇーい買いしたいです。