人は何かをずっとやっていると、始めたばかりのころのフレッシュなニュートラルな感覚をいつの間にか忘れてしまいます。
例えば、何かの製品開発プロジェクトがあったとします。
メンバーはその仕事に打ち込んでいるうちに、どんどんその製品の仕様に詳しくなっていきます。
するといつの間にかメンバー全員が初見のお客さん感覚を完全に失ってしまい、その結果世にも使いにくいマニアックな製品が世に出ることになります。
みなさんも身の回りの家電に思い当たるフシはありませんか?
私はなぜかこのニュートラル感覚には自信があるのです。
その源がどこにあるのかと考えると、これはあまりほめられたことではないのですが、いつも物事に対して斜に構えているというか、真正面から取り組んでいないからだと思います。物事をいつも少し引いて見ているというか。
しかしその災いが転じてプラス面として具現化したのが、私のニュートラル感覚だと思っています。
株の世界でもご多分に漏れず、ポジションをとったり激しく売買を繰り返したりしているうちにニュートラル感覚がおかしくなります。
でも安心です。こんな時、簡単にこの罠から抜け出す魔法の言葉があります。
例えば保有株に何か悪いニュースが出て暴落したとします。
そうしたら「今その株をもってなかったら、果たして自分は今この値段で買うだろうか?」と自問するんです。
そしてもし「買わないな」と思ったら、そのポジションをホールドするのは間違っているということです。
月に1回くらいは、この自問自答をしてみて、自分のポジションが本当に正しいのかチェックするといいですよ。