2017/04/23

相場で大損して死にたくなったら

誰でもお金を損すると落ち込みますが、株の場合は額が半端ないこともあり、中には死ぬ人もいます。

私調べで恐縮ですが1000万くらい損すると首をつる人が出始め、5000万~1億くらいがピークになり、3億円以上になると逆に痛くも痒くもなくなるそうです。

3億円でユートピアになるのは「もう働いても絶対ムリだもん!返せないモン!」と開き直れるからだそうです。

まあ普通に考えたら死ぬくらいならバックレればいいんですけど、日本人はとにかく周りに迷惑をかける事にこの上ない心痛を感じるらしく、自分が死ぬ方を選ぶ人もいます。外国だと「借金=踏み倒すもの」というのがコモンセンスの国もあるようですが。

そこで今日は自分が万一そんな目に遭った場合に備え、バックレの心構えを記しておこうと思います。
もうすぐ5月で鬱になりやすい時期ですし、ブラック企業で仕事が嫌で死にたくなってる人も参考にして頂けたら幸いです。



まず知識としてぜひ頭に入れておいて頂きたいことがあります。それは人は「死んだら負け」ということです。

例えば交通事故であなたが死んだとしますと、普通たった3000万程度の賠償金で手打ちになってしまいます。

以前に「交通事故で人をひき殺すくらいなら、自分がひかれて死んだ方がいい」と言う人がいました。自分の命の価値がたったの3000万で清算なんて私だったら到底納得いかないし、どう考えても死んだ方が損だと思いますが、現実はそれで手打ちです。



また、例えば、仕事が嫌で首を吊ったとしましょう。はっきり言って、あなたが死んでも何事も無かったかの如く社会は動いていくでしょう。一般人の価値なんてそんなもんです。

これは裏返して言えば、仮にあなたが何も社会に貢献せずに生きて、社会のお荷物になったとしても、社会に与える迷惑もたかが知れているということです。

なので死ぬくらいなら気兼ねなく社会にお世話になりましょう!



あ、そう言えばブラック企業とかで自殺するような人に向かって「そんなにイヤなら辞めればいいじゃん」と軽く言う人がいますが、それは違います。追い込まれた人は判断力がなくなってしまって「ハイ」としか言えなくなったまま、死を選んでいるんです。

そしてこれが大事な点なのですが、そういう極限状態で本当に恐いのは実は「何も怖くなくなること」にあります。この状態ではまるで近所のコンビニに行くくらいのノリで「ちょっと電車に飛び込んでみようか?」ということが出来てしまうんです。

だから、事前に「死んだら負け」という知識をインプットしておいて理性でブレーキをかけないと、ふっとした弾みで死んでしまいます。

この感覚をうまく表現するのは難しいですが、例えば車を運転していて、スピード感が無くなることはありませんか?
そんなに飛ばしているつもりはないのに、速度計を見ると120kmも出ていたとか。そしてそのスピードに対する恐怖心も無い時。

しかしその時、確かに車は物凄いスピードが出ているし、ちょっと壁にぶつかればそのままお陀仏なんです。

なのでそういう時は感性でなく、計器を信じて理性で行動を制しないといけません。


それに、とにかく日本人はみんなと同じことをするのが安心で、逆に誰もやったことが無いことをするこを極端に恐れますが、バックレなんてやった奴は沢山います。
こういう事を予め知っておけば、いざと言うときにやりやすいでしょう。


そして辛くなった時、すべてから逃げ出して気楽に過ごす日々を想像してみましょう。雨上がりの日の花と草の匂いとか、子供のころから何も変わっていないのに気づきます。

そして社畜どもが退散したあとのガラガラの定食屋に入って頂くランチのうまいことw。

どうですか、一丁あなたも体験しませんか?

2017/04/14

四季報の情報

日本人の個人投資家にとって言わずと知れたバイブル、四季報。
四季報には無駄な情報は一切載っていません。

私も日本株がメインだった頃は必読の書でしたが、株を初めて最初のころは四季報のすごさが分かっていませんでした。
しばらくしたのち、これがいかに究極に情報を濃縮したすごい秘伝の書かということが分かりました。

たったの半ページに芸術的なまでに厳選した掲載項目、単位面積当たりの情報粒度バランス、絶対必要な定性・定量情報、テクニカル&ファンダの必要かつ十分な指標と、まさに磨きまくった情報で埋め尽くされています。

それなのに当時の私は、見るところと言えば業績の履歴とコメントの部分ばかり。資本移動や株主構成、資産系の指標などは読み飛ばして株を買うこともありました。

しかし繰り返し断言します。四季報には無駄な情報は一切載ってません!

もしあなたが四季報に載っているすべての情報項目に同じだけの価値を感じていないなら、そのスルーしてる項目が株価に与える意味を重点的にググって調べる事をお勧めします。
そこが自分の株知識の弱い所だと言って差し支えないと思います。

そこをクリアーしたら、あとは四季報をパラパラ見ているだけで、調べる価値のある会社とそうでない会社が仕訳できると思います。

男女が交際する時は、お互い1時間くらいで相手の顔とスタイルと言っていることで、付き合う価値があるかどうかをバーっと判断すると思います。株で言えばここまでが四季報の役目です。

そうして興味を持った会社に対して、あとは有報を読んだりエクセルでガリガリDCFするなりして深くお付き合いして、それで納得いったら一応最新ニュースをチェックして、チャート的な大安吉日にめでたくご成婚(株購入)となる運びです。

四季報は詳しく調べる会社を見つけるのに最も効率の良い本だと思います。

2017/04/12

中学生でも株で1億円!?テンバガー株

最近の記事で株価が10倍になるテンバガー株に触れたので、ここで一度テンバガーについて考えをまとめておこうと思います。今回は短期間(1~2年)で10倍になる株の話です。

テンバガーの王道は、まず最初はダメ株クソ株と過小評価されていた株にある日突如として目が覚めるような業績向上期待が集まり、バリュエーション調整が起きることから始まります。

うだつの上がらない株が成長株として認識されてバリュエーションが調整されると、適正PERが変化します。

すなわち普通の株はPERは15倍がいいとこですが、成長株なら30倍でも普通なので、業績は何も変わらなくても、期待だけで株価はまず倍になります。

そしてその後実際に業績が倍になると、2x2で株価は当初の4倍になります。

ここまでくると人気株になりますから、上がるから買う、買うから上がる、と必要以上に買われてさらに2倍~3倍、つまりテンバガー達成です。



これを掘り当てる私のアイデアは、自分の得意分野と株の知識の両方使って、初めて捕まえられるというものです。
ポアンカレ予想を解いた人のように、奇跡とは2つの分野が偶然にまじりあって起こるのです。

基本的に市場が気づく前に買わないといけないので、株オタクが毎日見てるような所に情報は落ちてません。

このブログを見に来るような株オタクな読者でも、株以外のオタクな分野というのがあると思いますので、そうしたジャンルでは一般の市場関係者よりも自分のほうがはるかに情報が早いはずです。

その中でこれはすごいと思うものを見つけたらチャンスです。初心者向け株本で、自分が好きな商品を作っている会社を買いなさい、とかいう話が載っていますが、それです。

しかしこれだけでは大儲けは出来ません。仮にそう思って先回りして株を買い付けたとしても途中で利確してしまい、ピークまでは持ちきれません。



ここからは少し株の知識が必要です。

その画期的な商品で、会社の利益がどの程度まで上がるのかを予想します。そしてこのくらいの営業利益だろう、というアタリを付けたら大体その十倍くらいの時価総額がターゲットになります。

あとはその時価総額を株数で割れば目標株価になりますので、最低限ここまでは我慢して持ち続けたいものです。実際には株価はオーバーシュートするのでそれ以上になると思います。

結構乱暴な目標株価の設定ですが、そもそもスタートが妄想の営業利益ですから誤差の範囲と言うものです。気にする必要はありません。

#ただ、ひとつだけ気を付けたいのは、ホールド中にちょっとでも前期比で成長率が鈍ったニュースリリースが出たら、それで一瞬で20%くらい株が下がったとしてもソッコーでブン投げて二度と近づかないことです。犯罪者みたいにノコノコ現場に戻ってくると捕まりますよw



最近だとミクシィとかガンホーとかの暴騰はスマホ中毒の中高生の方がプロの市場関係者を出し抜けた例かもしれません。

<参考:ミクシィのチャート>

<参考:ガンホーのチャート>

テンバガーは破壊力が半端なく、3回当てれば10万円が1億円になります。
株に年齢制限はなく中学生でも勉強して市場参加することは何も禁止されてませんので、さっさと1億円くらい儲けて有意義な20代を過ごしてください。

元中学生だったオッサンオバサンも次の暴落までテンバガーでも探しつつ、まったり過ごしましょう。ぼーっとしてなければ、他にもいろんな所にお金は落ちてるのに気づくものですよ。

関連記事:思い出の懺悔銘柄:2229カルビー
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2017/04/11

配当株と無配株と税金

株には配当が出る株と出ない株があります。

しかし企業のフリーキャッシュフローは投資家に帰属するので、その会社が配当するしないに関係なく、投資家が得る価値は同じになります。

これを私の株の師匠が「配当とは自分の銀行口座から現金を引き出す行為」と表現してましたが、なるほど、まったくその通りです。

ただ、税のことも考慮すると配当はやや不利になります。

配当は税を強制的・定期的に払わされますが、無配の株は売るまでは支払いを引き延ばせます。
しっかり利益を出し続けている会社が無配ならば、株価は配当分をカバーする以上の速度で上昇していきます。

すると株をやっている限り損することはありますので、そういう時にたっぷり上がった無配株の一部を売って利益を相殺することが可能です。

その売る時に不景気や暴落で株価が下がってたらどうする!?という話もあるのですが、好業績の無配株は仮に途中で暴落とかがあっても、買値からすればまだ十分に高いことが多いんです。それに全部売る訳でもありません。

私は以前は高配当株は値下がりしにくいので、こちらの方がヤラレは少ないと思っていた時もありました。

しかし今は投資で生活する場合でも、ポートフォリオには高配当株にこだわらずBRKのような良い会社なら無配株も保有して、上がった株の一部を必要に応じて売却して現金化してもいいと思っています。

ただ資金量が少ない場合は一部売りできないし手数料の割合がバカにならないのでこの方法は使えません。

2017/04/10

思い出の懺悔銘柄:プロトコーポレーション

株の失敗を振り返るこのテーマ。
失敗には損する場合と儲け損なう場合があるのですが、今回は儲けそこなった話で4298プロトコーポレーションを取り上げたいと思います。

プロトは「カーと言えばグー」の中古車情報を取り扱う会社で、新幹線に乗っていると名古屋駅を出たすぐの所にでっかい看板があったので知っている方も多いんじゃないでしょうか。

私がプロトに興味を持ったのは十年くらい前だったと記憶しています。きっかけはスクリーニングでした。割と低PERでそこそこ安定して利益を出している会社を探していて見つけたのです。

当時の私はグレアムの本を読んで割安・安全域という点に結構こだわりがありました。プロトはそこまで割安ではなかったのですが、小粒ながらまぁいいセン行ってました。

プロトの仕事は当時コンビニなどに置いてあった分厚い中古車情報誌を発行することでした。雑誌は低価格で販売し、中古車店からの広告料を取るというビジネスモデルです。
その昔フロムAというリクルートのアルバイト雑誌がありましたが、それと同じビジネスモデルと理解しました。


というわけで早速株を購入したのですが、結局1年ほど保有して売ってしまいました。


理由は私が成長株と中国株へと興味が移ったことと、配当は出るものの当時の持ち株数では絶対額もたかが知れた額だったことですが、ぶっちゃけ言うととにかく退屈なつまんない株だったからです(笑)

ところが私が売った後、プロトは優良銘柄として投資雑誌などで度々取り上げられ、なんと株価は数倍~10倍近くになったのです!テンバガーですよテンバガー。まるで別れた元カノが芸能人になっちゃった時のような悲しみw。

<参考:プロトのチャート>

なによりイタかったのが、このプロトを投資雑誌で紹介してたのが、私も株の勉強に読んだ本「なぜか日本人が知らなかった新しい株の本」の著者の山口陽平氏だったことです。

著者の本を見て著者より先に見つけて買ったのに儲けそこなう事案の発生( ;∀;)

もっとも、プロトが上がったのは私が注目した割安さが見直されたのではなく、紙媒体だった中古車情報誌をネットでポータルサイト化していく戦略が評価されたからのようです。

IT化が成功すればコストが下がりますし、集客したアクセスで別のビジネスにもつながる期待もあったのではないでしょうか。



というわけで私が悔しがるのは筋違いなんですが、この時一つ思いついたのは、狙ってテンバガーを目指す場合の買い方のアイデアです。

テンバガー株とは目が覚めるような業績向上が必須条件ですが、一般に赤字の小型株などはとてもおっかなくて買えません。

割安株の株価は何もなければ下方硬直性があり、そこに成長性が加わると大きなアップサイドリスク(株の世界のリスクとは不確実性のことです)がつきます

ということは、割安な株の中で自分がオリジナルな成長ストーリーを持てるような株を見つけたら、損する可能性は限定しつつ、利益は無限大のオプションが目の前にあるようなものです。
こういう株なら買ってしばらく辛抱強く持っててもいいんじゃないでしょうか。

株で大儲けするには暴落時にガッサリさらう以外にも、通常時にテンバガーを掘り当ててもいいのです。次の暴落まで長そうだし読者の方もヒマつぶしにテンバガー探しなどはいかがでしょうか。

P.S.同じような経緯で、3302帝国繊維も私の懺悔銘柄です。。。

<参考:帝国繊維のチャート> 

#このテーマに関連する記事は思い出の懺悔銘柄 で検索してください。

2017/04/03

30年後も通用する事業

株式で長期運用する際に保有株の事業が継続するかどうかは重要なチェック項目です。
しかし未来のことは分かりませんので、私はヒントとして30年前のことを思い出して今と比較してみることがあります。

今から30年前の1987年はどんな世の中だったでしょうか。

時代はバブル絶頂の2年前で、街ではコギャル(死語)がポケベル(死語)のメッセージをキツツキみたいに電話ボックス(死語)で連打してました。達人にもなるとすごい早さでビビりまくりでした。

そういえば町じゅうの公衆電話(死語)には電話帳(死語)と言われた分厚い雑誌が置いてあり、数万人分の個人名と住所、電話番号が載っていました。
もちろん女性のデータもばっちり載っており、今のフェミニストが見たら発狂するかもしれません。

翻って今はどうでしょうか。コギャルはJKとなって健在ですが、ポケベルも電話ボックスも電話帳もスマホの中に入って全部無くなってしまいました。

一方、まったく変わらない景色もあります。例えばマクドナルドでハンバーガーとポテトを食べながらコーラを飲む姿は変化ありませんし、ディズニーランドも盛況で変わりません。

他にも思い出すといろいろ懐かしいですが、当時を知らない人の場合はどうするかといいますと、その時代の映画などを見てみてはどうでしょうか。

バック・トゥ・ザ・フューチャーなどちょうどその時代に当たりますので、鑑賞して過去にタイムトラベルしてみると面白い。

そして映画の中にあるものを今と見比べるのです。するとペプシなど、ローテクなものはあまり変化ありませんが、テクノロジー関係は大きく事情が違うことが分かります。
現実が映画を追い越しているものもあれば、いまだ実現していないものもあります。

このようにハイテク関係の事業というのは非常に将来予測が難しく、衣食住に関するベーシックな製品はあまり変化ありません。

という訳で、株を買うなら消費やエネルギー、公共セクターなどが安心と言えるのですが・・・ここで終わらず、もう少し思考を続けます。

例えば、そんな強烈に変化する事業環境の中にあるハイテク企業において、数十年もサバイブして利益を出し続けているIBMのような会社もあるのです。ある意味こちらの方がすごいとも言えます。

そういう会社は時代に対応するDNAを持っている可能性が高く、しかもローテクよりも利益率が高いので、見つけ次第しっかり拾ってウォッチリストに入れるようにしています。


P.S.歌詞に「ポケベルが鳴らなくて」とか「ダイヤル回して」とか入ってる歌を今聞くと失笑ものですね。

2017/04/02

タワマンの近所付き合い

タワマンの住み心地をレポートするこのシリーズ。永らく中断してましたが、結構見られているようなので継続します。

さてタワマンの近所付き合いですが、ほんと、無いです。
引越し前は入居後に上下左右くらいは挨拶に行こうかと思っていましたが、なんていうか、そういう雰囲気じゃないんです。偶然会ったときは挨拶くらいはしますが・・・。

ホテルに泊まった時、わざわざ隣上下の部屋に挨拶に行かないですよね?そんな感じです。

そんな希薄なコミュニティをサポートするためか、居住者専用のネット掲示板があるらしいのですが、ああいうのはどうせ炎上するでしょうし、どうでしょうね。

どうせ釣るオッサンと釣られたオバサンの罵り合いになってそう・・・と思いつつ、今回の記事を書くために試しに覗いてみたところ、なんと全く書き込みがありませんでした。住民完全スルー(笑)

という訳で、タワマンでは本当に近所付き合いは希薄です。

これでは災害時などには困るでしょう。避難訓練もないですし。
というか、本当は法令で避難訓練が義務付けられているようで、一度↓のお知らせが入っていました。

当マンションには非常に多くの居住者がおり、一斉に訓練されますと混乱が予想されるため本通知を持って各自で訓練されることで避難訓練と代えさせて頂きます

訓練とは災害時にその「住民が一度に避難して大混乱」に備えるためにするものだと思うのですが。。。

それともタワマンでの災害は各部屋ごとに順番に時間をずらして起きるのでしょうか(笑)

これでは実際の災害時には死人が出るやもしれませんので、私はせいぜい死なないように災害イメトレでもしておきたいと思います。