2016/12/20

タワマンの賃料

タワマンの住み心地をレポートするこのシリーズ。
今日は地域による賃料の違いについてです。

私は家を探すときは一応全国どこでも見てみて、今自分が住もうとしているところの相場勘を養うことにしています。

私が見ていた限りでは、やっぱり東京は高かったです。港区とか六本木ではちょっと広めの70平米だと月60万とかが普通でした。最上階の130平米とかだと月300万とかもありました。冗談みたいな賃料です。

関西になるとぐっと下がって半分くらいで同クラスの部屋が借りられます。

マンションの仕様はそれほど変わらないので、やっぱり不動産は一にも二にも立地なんですね。


2016/12/11

不動産相場はピークアウト!?

生活していると毎日のように自分の住んでいるマンションの仲介チラシが入ります。

それをなんとなく眺めているので分かるのですが、どうやら昨今の異常な不動産価格の高騰はピークを越えたようです。

今年の初めあたりが一番加熱していて、その時は分譲価格の1.5倍程度で成約していたようですが、最近は希望売値からして分譲価格の1.25倍くらいまで落ちてきました。

ということは成約ベースでは1.1倍~1.2倍程度となるでしょうし、売却に手間取ればもっと下がるでしょう。

タワマンは今あわてて買う必要はないと思います。
不動産より株の方が早く下がるので世界中で株が下がりだして半年くらいしてからゆっくり探しますか。

その時は私の株ポートフォリオも今より相当の評価減となっているでしょうが、それで千万単位で安くタワマンを買えるなら差引ゼロ!?かもしれませんのでまあ良しとしましょう。

2023/6追記:その後まったく下がりませんでしたね。。。

2016/12/10

タワマンの駐車場

タワマン生活についてレポートするこのテーマ、今回は駐車場についてです。

最近のタワマンの駐車場はタワーの中心部に設置されています。

一昔前の設計の古いタワマンは中央部が空洞で、ちょうどチクワを立てたような状態でした。しかしこれだと中低層階は光が届かずジメジメして、まるで洞窟の底にいるような閉塞感がありました。

それならいっそチクワの穴の部分は駐車場を入れて、タワー内部側の窓はナシにして内廊下にしちゃえ、というのが今の設計なのです。

私の住んでいるタワマンもこういう作りですが使ってみると非常に快適です。
クルマの呼び出しは空調完備されたスペースで出来ますし、クルマは屋内で保管されているので、冬は暖かく夏も灼熱地獄ということもありません。
ガラコやタイヤも長持ちしそうですし、どんな高級車でも盗難やイタズラの心配もありません。

来るまで少し時間が掛かりますが、自走式の駐車場でもクルマまで歩いていく時間が掛かりますので、それほど乗り込むまでの時間は変わりません。

乗り込む場所も当然のように屋根有りで濡れず、一年中快適に出し入れできます。これで月9,500円~は安いでしょう。

さらに、ハイグレードなマンションですと、バレーサービスがついているところもありました。
バレーサービスとは、高級ホテルでよくある出庫も入庫も係員にクルマを預ければあとは良しなに計らってくれるアレです。

私が見に行った所では、料金は一時金で5万円だそうです。月じゃないですよ、一時金です。一回払えばそのマンションに住む限り、何十年でもこのサービスを利用できるそうです。これはバカ安じゃないでしょうか。

一方、不便かなと感じるところは、クルマに物を忘れた場合、いちいち呼ぶのはいいとして、後が並んでいるとちょっと焦るところです。一戸建てだったら車の中を好きなだけゴソゴソ探せるのですが。



以上いろいろ感想を述べましたが、そもそもタワマンは立地が良いのでクルマを保有するメリット自体が少ないように思っています。

私も引っ越してきてから、めっきりクルマを使わなくなりました。今は週一くらいしか使いません。

なので、この状態が3か月も続くようなら、クルマはバイバイしてカーシェアを申し込もうと思っています。


2016/12/07

必要なのは自制心

投資家に「株とパチンコはギャンブル」と言うと気分を悪くするでしょうから、ここでは株は投資ということにしておきましょう。

では意外な視点かもしれませんが、パチンコは投資と言えるのでしょうか?
私は「個人レベルで儲かるかどうか」という点のみに着目すれば、投資と言えなくもないと考えます。

私も20年くらい前はずいぶんパチンコやパチスロをしてましたけど、パチンコでもボーダーを超える台しか打たなければ、期待値はプラスとなって安定して儲けが出るんです。

儲かるのになぜ辞めたかと言えば、パチンコはスケールできないからです。毎日12時間打っても、ならすと月20万くらいにしかなりませんでした。働いた方がマシです。
かといって人を雇って規模を拡大出来るような類のものでもありません。

逆に言えばスケール出来るならまだやっていたかもしれませんが、それが可能なら年金や銀行、保険会社もやってるかもしれません。

儲けるという点のみに着目すれば両者のキモには共通点があります。
パチンコなら大当たりの快感を求めて、ボーダーを下回る台を打ってしまうことを我慢する自制心。株なら上がってる株を見て焦燥感にかられ、高値掴みしてしまうことを我慢することの自制心。

結局は大事なのは自制心であって、すぐ熱くなるタイプの人は個別株投資でもインデックス投資でもパチンコも、どれをやっても同じレベルのギャンブルにしかならないんじゃないですか。

株をやっている人のほとんどは、儲かればなんでもいいんでしょう?株は投資といいながら、やっていることはギャンブルにならないようにしたいものです。

2016/11/21

タワマンの利便性

タワマンの便利さの真骨頂だと思うのが「傘なしで歩いて行ける範囲に普段使いする店や施設が多数ある」ということです。

そういう意味では大都市の地下街直結のタワマンが最強ですが、駅からデッキ直結で、そのデッキに屋根がついていればまあ我慢できます。

これなら濡れずに駅に行けますし、駅にいけば大抵の施設は利用できるからです。暑い寒いはまあご愛嬌。

ここは住むと本当にありがたみを感じる所なので、将来自分が買うときには最優先にしたいと思います。


2016/11/16

タワマン買うなら

以前からタワーマンションの住み心地はどんなもんだろう、と興味があったので先日引っ越してみました。

とは言っても今はマンション相場が過熱してるので購入は今回は見送って賃貸にしました。将来購入するときに備えて知見をためる目的もあります。

住み始めて少し経った今の時点での感触では、将来買うなら閑静な向きの中低層階がいいかな、と思っています。

タワマンは駅近の便利な立地に建てられることが多いのですが、そうするとどうしても線路や大通り沿いの立地が多くなります。

すると騒音も相当なもので、ゆっくり過ごすにはなるべく音源の反対側が良いでしょう。反対向きなら相当静かになります。

なお鉄道よりも道路の方が圧倒的に気になります。鉄道は夜は静かになりますが、道路は24時間ひっきりなしなので、同じ音量でも感じ方が違います。

40階以上の高層階なら道路側でも騒音はかなり軽減されますが、今度は物件価格が高くなってしまいます。さらに高層階の固定資産税は今後高くなることが決まりましたし、地震などの災害時に逃げられません。

眺望は良いので、ここは個人の価値観の問題でもあるのですが、私ならずっとリーズナルブルな中低層を買って、浮いたお金でもっと眺望のよい都心のホテルに毎月宿泊した方が良いかなと思います。売却時の流動性・賃貸する場合の客付の面からもあまり高くならない中層階の方が有利かもしれません。

なお、タワマンは一般的に北向きも人気があります。もともと日本人の南向き信仰というのは、日本の戸建ての湿気問題から来ているのですが、タワマンは24時間換気が導入されているのでその心配が無い事と、南向きは暑すぎるためです。

洗濯も洗濯乾燥機を使うのがタワマンライフの基本なので、外で干すことが無いし、そもそも外に干すのは禁止されているタワマンも多いです。どうしても洗濯物を天日で干したければ西向きが良いでしょう。
過去に東向き、西向きの両方に住んだ経験がありますが、東向きの夏の朝は地獄のように暑く、冬はすぐに太陽が行ってしまって寒いので私は西向き好きです。西日はカーテンをしめて冷房をつければOK。

タワマン初心者は南向きを選んでしまいがちなので、高い買い物ですし、ここは気を付けたいです。閑静な向きが南しかないタワマンは立地がイマイチ、ということで私なら見送りです。


2016/07/12

投資と無縁の人へ銘柄をお薦めしました

投資経験ゼロの知人から、お金を運用したいけど何が何だかサッパリなので教えてほしい、と頼まれました。

聞き取りした内容をまとめると大体こんな状況でした。
  1. 運用額500万円
  2. めんどくさいのはイヤ
  3. 今後10年は使う予定は特にない
  4. 養老保険にでも入ろうかと考えていた
  5. 投資は全く分からないので全面的に信じてお任せ
なるほどねぇ・・じゃあ国内外の債券株式リートの分散投資ですね・・・なんて常識的な回答、私に聞いた時点でするわけないのは覚悟完了してるよね!?(^^;)

という訳で、どんな感じにしようかとしばし考察。

まず「めんどくさいのはイヤ」ということなので、それなら積立て式の投資信託の一択でしょう、と思い調べてみました。
が、コレという商品は見つからず。

唯一「ニッセイ外国株式インデックスファンド」 が少しマシかなとは思いましたが、ファンドの純資産がたったの260億円で、これでは10年間の資産運用を任せるには心もとない・・・いつも見慣れている米国のETFは1兆円でも少ない方だし・・・。

ということで日本の投信は10分で諦めて、やっぱりNYに上場しているETFから探してみることにしました。

基本方針として世界株式市場インデックスをベースにして、米国の影響を濃いめ、そしてやっぱり定期的に配当が来た方が気分がいいでしょう、という感じでVanguard Total World Stock(VT)とiシェアーズ 米国優先株式 ETF(PFF)をピックアップしました。

VTは純資産5000億円程度と少ないのですが、ライバルのiシェアーズ MSCI ACWI ETF(ACWI)も同じような規模だし、それなら経費率が安いほうがいいかなと。

またVTの国別投資シェアは半分くらいが米国なので、追加で米国の影響を濃いめする操作の必要もありません。

PFFは、優先株ということで債券と株式の中間のようなものでして、βも低めなのでちょうどいいかと思いました。


さて、次は買い方と量です。
今後10年は使う予定は特にないお金らしいですが養老保険にしようと思っていたくらいだから一気に全部買うわけにもいかないでしょう。

本当は毎月少しづつ積立てていくのがいいと思いますが、面倒はイヤということなので、初回は取りあえずNISA枠の半分を買っておいて、以後はニュースで株が下がったと大騒ぎしだしたら買い増しして、もし毎年10月中旬に枠が余っていたらそこで枠が満タンになるまで買って貰うことにします。
10月に枠を埋めるのは株価が安いことが多いからです。

すると今後5年弱でフルポジになると思いますが、以後は配当として貯まった分を再投資してもよし、緊急用の出費に備えてもよし。

そして養老保険の保険部分に関する保障については、掛け捨ての安い定期保険で別途カバーしてもらうことにします。

ここまで決めて、当の本人に連絡。
「この前頼まれたの決めたけど、10年間の途中でリーマンショック級のことが起きると為替で2割、株で3割くらい損して、運用額全体では最大で4割くらい一時的に損するかもよ?」と言うと、
「リーマンショック級のことはついこの前起きたって聞いたばっかりだし、いいよ」
だそうです。結構肝が据わっているじゃないか。君ひとりでできるだろ。

続けて私は聞きます。
「完全に放置じゃないから忘れたらあかんよ」
「忘れそうだから、IDとパスワード教えるからやってよ」
「おことわりします(゚ω゚)」
「わかったよ、じゃあやるよ」
ということになりました。

ということで、これで頑張ってもらおうかと思いますが、銘柄選択はもう少し時間を掛けてバンガードとかブラックロックで比較してもいいかもしれません。
上の銘柄より信託報酬が安くて良いものあるかな。

65歳まで使う気のない人なら確定拠出型年金を使ってもいいかもね。



2016/06/12

SBI FXで外貨両替


(初公開日2016/06/12 更新日2022/11/16)
円で米国株を買うには最終的にはドルに両替することになります。

私は今まで住信SBIネット銀行で両替し、それを即時にSBI証券に振替えて買っていました。
しかしながら住信SBIネット銀行の為替コストが改悪されまして、次に両替する時はちょっと考えないとなぁ、と思っていました。

それで知識として持ってはいましたが試したことが無かったSBI FX口座を使った現引きを先日テストしてみました。

結果から言えば、時間があるならまあイイかな、という感じです。手数料は激減しましたが取引時間に制限があるので暴落時に今買いたいという場合には使えません。


今回の詳しい取引内容は以下のようなものです。


1、証拠金の振替
まず証券総合口座からFX口座に振替ます。現引きの最低単位は10,000USDですので、余裕を持って1,500,000JPYを振替ました。

2、FX口座で取引
10時ごろ1USD=106.793JPYで1万ドルを約定させました(1,067,930JPY)

3、現引き指示
現引き指示は14時で締め切りなので即座に指示を出します。一度発注した現引注文は取消不可なので少し緊張します。
指示すると同時に1,121,337JPYが拘束されました(建値の105%)

この時点でUSDの買付け余力に即時1万ドルが反映されましたが、米国株は深夜開店のため意味がありません。
毎営業日14時以降は次回ロールオーバー後(夏時間:5:30、冬時間:6:30)まで現引き発注できませんので、NYの暴落を見て今だ!と思ってもダメなようです。

4、指示の実行
14:30ごろになると清算されます。
口座に残った証拠金は432,070JPYでした。最初の証拠金が1,500,000JPYでしたので、建値1,067,930JPYを引くとピッタリ建値で両替できたことになります。
つまり嘘偽りなくFXのスプレッド分の1銭程度で両替できました。

取引詳細を見ますと、SBIが14時に決めた現引きレート、今回は1USD=106.817JPYが適用されました(1,068,170JPY)
これは私の建値(1,067,930JPY)とずれています。内部的にはここで現引きレートでもって買いポジションを反対売買して損益(240JPY)を実現させると同時に、現引きレート(1,068,170JPY)で両替、ということのようです。
これはつまり約定時からどうレートが動いても、建値で確実に現引きが出来るということになります。



このようにFXのスプレッドのみで現引き出来たことで、両替経費を1ドルあたり14銭も節約できました。たかが14銭と言っても1億JPYも両替したら14万JPYになりますので大きな額です。

一方で、現引き指示と同時に建値の105%が必要になるので限界まで両替したくても出来ない点、14時以降は翌営業日まで待たなくてはいけない点は明らかなデメリットです。
これが困る場合は今まで通り住信SBIネット銀行を使うのがよいでしょう。

また、現引き実行時間(14:30すぎ)にいったん建値と現引きレートとの差損益金が清算されるため、ここで雑所得・雑損が発生しているはずです。

10億円とかいっぺんに現引きすると雑所得もシャレにならない額になって、放置してると税務署様から「お尋ねハガキ」が来るんじゃないでしょうか。



※その日に現引きしない場合はスワップ分を含めて清算になります
※FX口座を使用してJPYをUSDに現引きは出来ますが、逆のUSDを入金してJPYに現引きすることはできません

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2016/05/27

超意識低い系市場参加者

効率的市場仮説という有名な株の理論があります。

現時点での株価には利用可能な全ての情報が直ちに織り込まれるので個別株の銘柄選択で市場平均に打ち勝つことは難しい」という理論です。

これは将来の株価は過去の値動きとは関係なくランダムに変動するという、ランダム・ウォーク理論の元になりました。

この理論について、私は市場にいる全ての人が「利用可能な情報を合理的に利用しているキレ者ばかり」とするのはいささか無理があるなあ、という感想を持っています。

だって市場に長くいると、市場ってこんなに意識低い系の人多いの!?という事態を目の当たりにするんです。

最近の例では、2015年9月28日に福山雅治が入籍を発表した翌日、所属事務所の4301アミューズが暴落しましたが、この「福山ショック」の陰で9075福山通運も大きく動いていました。
理由は「福山つながり」だそうです。

他にも大昔の話で恐縮ですが、まだネットで株取引が出来なかった時代はみんな新聞の株式欄を見て株をやっていました。

株式欄は全銘柄の四本値と出来高が証券コード順に毎日載っているというものですが、ある企業の株が不祥事で暴落すると前後の銘柄も人目に触るわけで、それでついでに売られるという事がよくありました。

つまり下がった理由は「証券コードが近かったから」です。
宝くじの前後賞は嬉しいですが、暴落の前後賞はいらないですよね。

実際にこんな事が市場でしょっちゅう起こっているなんて、効率的市場仮説を机上で議論しているようなセンセイ達は知っているんでしょうか。


ちなみに、効率的市場仮説と双璧をなす理論として、行動ファイナンス理論があります。

投資家は必ずしも合理的ではなく感情や心理状況に左右されるため、バブルのように市場全体が誤ったコンセンサスのもとで企業業績などのファンダメンタルズからの大幅乖離も一定期間続く可能性がある」という理論です。

従って効率的市場仮説では否定される「アノマリー」もありうるという立場です。株のアノマリーとは10月は株が下がるとか、米国で大統領選の年は株が上がるとか言うものですね。

どちらも有名な理論なので、投資家なら概要くらいは両方とも把握しておきたいです。
2013年のノーベル経済学賞では、効率的市場仮説を提唱してきたユージン・ファーマと、行動ファイナンスのロバート・シラーの両方が受賞して話題になりました。

どちらかが正しければもう一方が間違っているわけで、この両理論に賞を与えるとはノーベル賞のポートフォリオもなかなかのものですね。

2016/05/06

株≠テクノロジー


金融工学を極めると株でもっともリスクあたりのパフォーマンスが高いのはインデックス投資ということになるらしいですが私はこれは信じていません。
というのも、私はそもそも相場は「工学(テクノロジー)ではない」と思っているからです。

その理由は、これまで相場をテクノロジーだと勘違いした秀才たちがLTCMやリーマンショックのような数々の経済的破滅を引き起こしてきたからです。

じゃあ相場は何なんだというと、私はアートとかスポーツに近いのではないかと思っています。

イチローが3割打てるのは、それはイチローだからでしょう。それを「イチローが3割打てる理由」をテクノロジーで解明しようとして、しかも出来たような気になっている人がいたら、相当オメデタイ人でしょう。

株の悪魔じみている点は、いいところまでは工学チックな法則も見えるっぽいところで、そのせいで研究者にあらぬ期待を持たせてしまうことです。そこで分かった気になってフルレバレッジで勝負しようとする秀才は破滅へまっしぐらです。

そう思っていれば、バフェットが驚異的なパフォーマンスを継続しているのはバフェットだから、とシンプルに考えればいいわけで悩みも一つ減りますね。無理にバフェットの一挙手一投足をウォッチする必要もなくなります。

そして自分は自由に自分が最も得意なスタイルで、この資本主義というゲームで成績を残すことをストイックに追及すればいいわけです。

さらにそれで成功しても、そのやり方は誰かに真似をされる心配もないでしょう。イチローのビデオを1000時間見たって、イチローにはなれません。


2016/04/26

上有政策下有対策

日本人の人口ピラミッドは高齢者が多く、まあ端的に言うと「終わってる」のですが、そうなると日本は民主主義である以上、高齢者に優しい政治となるのは必然です。

また日本人の資産分布も、貯蓄期間を差し引いても極端に高齢者に偏っているように見えますが、シルバー民主主義である間はここを奪うような政策はされないでしょう。

今の高齢者の生きた時代は普通に真面目にしていれば正社員になれましたし、定期預金も8%という超高利回り時代もありましたので、中流家庭でもひと財産築けたのは頷けます。

だから巷で老後破綻とか言ってますけど、それを見るたびに、その人は若い時いったい何をしていたんですか?キリギリスだったんじゃないですか?と私は真っ先に聞いてみたいです。
大多数の高齢者は若い時からアリのように真面目に働いていたからこそ、世代間でいびつな資産分布になっているんじゃないですか?

だからそんな報道は資産を十分に持ちながらも、さらに手厚い年金や保険の優遇の利権を手放したくない、という一部の高齢者勢力による世論操作だと私は見ています。

このような状況から、資産からの収入は低税率といった資産持ち高齢者に有利な政策は長期的に継続するだろう、という単純な発想で私は行動しているのですが、あまりにシンプルなロジックすぎて本当にこんなんで大丈夫かなぁとちょっと心配になることがあります。

でも、普通に世間をウォッチしていると、あながち間違っていないようですので、それならこの流れを自分の資産形成にどう利用できるか考えた方が得というものです。

今思いつく具体的な対策はなるべく早く労働収入から資産収入へと移行して使用人から脱出することですが、それには税制や資本市場の理解がまず必要でしょう。ほかにいい方法があれば教えて下さい。

※なお「上有政策下有対策」とは中国の諺で「上に政策あれば下に対策有り」という意味です。本来とはちょっと違う意味だったらしいですが、現在はそのような意味で使われることが多いようです。


<参考>http://www.stat.go.jp/data/zensho/2009/shisan/yoyaku.htm


2016/04/21

倒産リスクは無視

私は基本的にアメリカ中心の投資です。

アメリカのGDPは世界最大ですので、どうせ世界の市場はアメリカの調子次第で上げ下げするからです。

もっというなら、そのアメリカの市場で時価総額上位のものから10銘柄くらい選んで持てば十分じゃないかとさえ思っています。

こう言うとアメリカが吹っ飛んだらどうなるんだ!という心配があるかもしれません。

たしかにアメリカに巨大隕石が落ちたり、イエローストーンの火山が爆発したりすれば、それらの会社も全部潰れるでしょう。

じゃあやっぱり世界中の株に分散投資しておく方が安心かというと、そうでもありません。

だって、巨大隕石が落ちたらこうなるんでしょ。






つまり、そんな会社が全部つぶれるようなことが起きたら、どうせ自分も死んでいるんです。

だから、そんな株をひとたび買ったら、もう倒産リスクなんて私は知りません。


2016/04/18

インデックスETFは銘柄を絞って


株をやる人にとっては、株は「危険」「ギャンブル」「絶対近づきたくない」「騙される」と言われるのはもう聞き飽きたフレーズでしょう。

しかしながら、自身が株をやりながらもリスクに極度にこだわる人があって、そういう人は5000銘柄に分散するETFや、それでも飽き足らずにそういう感じで世界中の市場にまんべんなく投資するETFを買ったりします。

それでも長期的には儲かると思うので結果的にはOKだと思うのですが、そこまで心配することもないと思うのです。

取り越し苦労は寿命を縮める性格の筆頭ですので、もしかするとそういう性格の人は特に、時間が必要なインデックス投資には向いてないかもしれません。

また、ETFもあまり多数の銘柄を持つと解散や償還に会いますし、そこまでいかずとも普段から出来高をチェックしていないと流動性が下がっていつの間にかベンチマークとの乖離が大きくなったりして、それなりにして個別株並みに面倒なことが起きるんです。

という訳でインデックスを買うなら、私ならアメリカのS&P500だけのものを一つだけ持ちます。

2016/04/08

身分制度



近代では生まれによって身分が決まる社会が一般的でした。
日本でもほんの百数十年前までは、どの身分に生まれるかで人生の選択肢が限定される社会でした。

そんな時代に下級身分に生まれた優秀な人はさぞかし悔しかったでしょう。
そしてそのエネルギーは不条理な世を正すことに向けられ、命がけで活動し、現在の社会が作られました。

おかげで私たちは身分に関係なく本人のやる気と能力で、いくらでも自分の未来を切り開ける社会に生きているわけです。

しかしながら、それで全体の幸福量が増えたかと言うと、それは違うかもしれない、と思います。

身分制度があった時は、良くも悪くも余計なことを考える必要はなかったでしょう。
自分が豊かになれないのは社会が悪い、この身分に生まれてしまったから仕方ない、と他責にすることが出来たので「自分は悪くない」というプライドを保てたはずです。

それが、現代のようにやる気と能力があれば誰でもチャンスがありますよ、と言われてしまったら、自分が豊かでない=自分はやる気も能力が無い=自分はダメ人間、ということを認めざるをえません。

世の中の98%は豊かではありません。それはその分だけプライドをずたずたにされている人が居るということです。

すると身分制度から解放されて1%か2%程度の人にとっては確かに良かったとしても、他の98%が以前より苦しい思いをしているなら全体としてはひょっとして幸福度は減っているのかもしれません。

しかし(たぶん豊かになれないけど・・・)努力次第で豊かになれますよ、という夢を万人に見させているからこそ、人は腐らず努力してくれる訳で、おかげで生活水準の底上げが出来ているともいえます。

要するに世の98%の人は、ニンジンを目の前にぶら下げられ、走らされ続けた末に、結局食べられずに倒れる馬のようです。

そう考えると身分制度があった時のようにさっさと将来を諦めて、ニンジンなんかいらねーよ!と宣言して走るのを止めるのも一興じゃないでしょうか。

諦めてない人が提供する労働力で底上げされた社会にのるフリーライダーですので得なのは間違いないと思いますよ。

「そんな人生、楽かもしれないけど、いまわのきわに後悔しそう」と思うかもしれませんが、人類の歴史の99.9%の期間に生存した人は、生まれてから毎日起きてエサを取って食べて寝て死ぬだけの犬のような人生だったはずです。

考えてみればそれこそが人類のマジョリティな人生じゃないでしょうか。


2016/03/31

テクニカル分析はカルト宗教と思っています

この意見をけしからんと思われる方多数だとは存じていますが、あえて過激に表現するとテクニカル分析なんて言うものは、私は全部まやかしだと思っています。

唯一ちょっと群衆心理的に根拠ありそうと思うのは、最も単純な移動平均線のみであって、あとのゴチャゴチャした数式で出てくる様々な指標は全てゴミだと思っています。

その理由は、いつでも何らかの指標が先高・先安の両方のシグナルを出していますし、分析するスパンによっては同じ指標が逆のシグナルを出していたりするからです。

このため後付では価格変動の前に正しいサインを出していた指標はいくらでも見つかるのですが、判断時点でどの指標を採用すればいいか分からないのでは意味がありません。

そもそも考えてもみてください。テクニカル分析で必勝法が見つかるなら、どうして金融工学の粋を集めたアメリカの証券会社が100年たった今でも手数料で稼いでいるんですか。
テクニカルで勝てると思っている人は、ハーバード大卒の米投資銀行のクオンツに頭で勝てると思っているんでしょうか。


このように、投資においてテクニカル分析は不要というのが私の基本スタンスなのですが、そこで話を打ち切るわけにはいきません。なぜならチャートというのはどうも人を夢中にさせる何かがあるらしく、大ファンが多数いるのです。

すると何が起きるかと言うと、カルト宗教の集団自殺のようなことが起きるんです。
何も地球は滅んでいないのに「○月○日に地球は滅ぶ!」と信じている人が集団自殺してしまい、本当に死んでしまう事件がありました。

これと同様にチャートにおいても、ある節目をブレイクするとテクニカルの教科書に従ってその方向についていく人が多数いますので、本当に教科書通りに動くことが起こります。

じゃあなんだ、結局テクニカル分析は正しいんじゃないか、と思うかもしれませんが、チャート界には「ダマシ」という面白い言葉があるんです。

教科書通りに動かなくてあなたが大損した場合、「あれはダマシだった」の一言で終わりです。これが結構あるんですよね。

そんなことをサラっと言うテクニカルアナリストがいっぱいいますので、チャート分析のレポートなんていうものは「チャーティスト達はこの場面でどう考えているか?」という目線で見るものであって、決して内容を見るようなものではありません。

まあ、その際せいぜい押さえておくべきなのは、ほとんどのチャーティストが信じている「節目」と「ブレイク」くらいでしょう。
テクニカルは単にそう信じている人が多いからそう動く、というものですから信者の数が一番大事なのです。逆に言うと信者が分散している他の個々の細かい指標は全部スルーでOKです。

テクニカル分析とは「お札はみんなが価値があると信じているから価値がある」と同じようなものですね。



2022/12/13追記:
私はチャート分析は、買いたいと思っていた銘柄が下向きにブレイクしたときに使います。

こうするとチャーティスト達のおかげで本来ある価値以下のバーゲンセール状態がしばらく実現する場合が多いので、絶好の玉拾いチャンスになります。ごちそうさまです!



2016/03/21

株式市場は劣後しています

相場というのはいくつか種類がありまして、最低限押さえておきたいものを厳選すれば為替相場・商品相場・株式相場(と次点で債券相場)でしょう。

私のテリトリーは主に株なのですが、残念ながら株はこの3つの中では地位は低いのです。

例えば「円安になったから株が上がった」というのはよく聞くと思いますが、「株が上がったから円安になった」という日は無いでしょう。

つまり為替の方が株より上位なわけです。昨今は原油相場で株が翻弄されているように商品相場も株より上位です。

商品と為替も互いに影響し合っているものがあって、代表的なのがドルが下がるとNY金が上がるというやつです。これはもう、仕組み上は金利が上がると債券が下がるのと同じレベルで連動しています。


株式は為替と商品より劣後しているということは、言い換えると株をやるには為替と商品の相場勘の方が大事だということになります。
私はこれに気づくのに10年くらいかかってしまいました。遅すぎです。

また、私はチャーティストではないですが、流動性が高いか価値の担保が希薄な相場では基本的にチャートが大事なので、為替と商品ではチャートを重視しています。
私はこれに気づくにも、また5年くらいかかってしまいました。
もうアホですね。


さらに、株式相場の中でも序列がありまして、日本市場は米国市場に劣後しています。
「ダウが下がったから日経が下がる」はあっても、基本逆はないわけです。これは母から習ったので、最初から知っていました。最近は日経は上海にも劣後してきたようで残念です。

以上により私が一番イケてないと思うのは、日本の個別株を四季報片手に必死に研究して日本株だけをやるような、高齢者の投資家にありがちな投資方法です。

そんなのいくら研究しても為替と米株に翻弄されるだけですから、FXでデイトレでもしてた方がよっぽどスマートじゃないでしょうか。

そうはいっても株は超長期ではあんまりこの関係性を気にする必要がないのがいいところなのですが、数年単位の長期くらいでは結構効いてくるので、私は気を付けています。

2016/03/08

2位は1位の単なる引き立て役

株と言うものは基本的にそのセクターでトップの企業を買うものです。
でもトップの企業の株価は大抵高いのです。しかしそれでもフェアバリューの2位の株を買うよりはいいです。

なぜかと言うと、考えてもみてください。
あなたが何かを買おうとしたり、あなたが会社で何かを導入する担当者だった場合、わざわざ2位の会社の製品を買いますか?

基本、買わないでしょう。つまりそういうことです。

トップはトップであるがゆえに、さらにトップたる地位を確固たるものとしていきます。
ウサギとカメの話はウサギが怠けるからカメが勝ちますが、ビジネスの世界のウサギは全力で走り続けています。怠けるウサギはいないと思っておいたほうがいいでしょう。

だからどの会社も、ある特定の分野だけでも、どんなニッチな分野でもトップになろうと日々精進しています。

時代が変わってその「特定の分野」に光が当たるようになった時、それは「イノベーション」と言われて業界に地殻変動が起こります。

こういう会社を高い打率で当てられるのが一流の投資家ですが、これをコンスタントに当てられる人は私は思いつきません。


2016/03/06

流れ

「がんばろう○○」と聞いたら、いつも私はそこから逃げ出したいと思います。ここに居てはダメだ、と頭の中の警報が激しく鳴ります。

それは投資に限らず何事も流れというものが一番大事だからです。
この「がんばろう○○」という場面の背景には、たいてい悪い流れがあるものです。

流れが悪いとたとえ頑張って努力してもむなしい結果となりやすく、つらいです。

そもそも努力というものは、自分に良い流れを呼び込むためにするもので、努力だけで結果が出るのは中学生まででしょう。

高校生になったら努力で流れを作ってチャンスを増やし、リスク上等でチャンスを掴んで、それをモノにする運の方が大事です。そこまでやって、やっと結果につながります。
努力とはその試行回数を増やすための一つのファクターにすぎません。

それなら、ドラマじゃあるまいし現実の人生でなぜわざわざ逆風を跳ね返す努力をする必要があるでしょうか。マイナスの流れをプラスに変えるのは大変です。

同じ努力をするならゼロからスタートした方がましじゃないですか。
株だって、下がってるのを止めるのだって大変なのに、上げるのはもっと大変ですよね。

利己的ですか?そうですね、私もそう思います。

でもね、人生の時間は有限なのです。本当に「がんばろう○○」といっている仲間を助けたいなら、もっと違うことで成功して助けた方が早くないですか?

もしくは逆風が吹いている間は体の捻って向かい風をかわし、その間は素振りのような地道な努力を続け、順風を待つかですね。

決してガッツリと逆風に対峙してはいけません。


2016/03/03

マルチプル・コントラクション


株の何が面白いって、建前だらけの世間に対し人間の本音が生々しく露わになることです。

株の世界では昨日まで先頭に立って神輿を担いでいても、神輿に変調を察知すると頭のいい人から今度は逆に神輿の上に駆け上がっていきます。

すると、いつまでも神輿を担ぐ側にいたグズな投資家はその重みで潰されて死ぬわけです。

この神輿を担ぐというのがブル相場末期のバブルともいうべき状態で、ここでは市場平均PERがどんどん高くまで買い進められる祭りがおこります。このような状況をマルチプル・エクスパンションといいます。

しかしひとたび相場が冷静になるとその急にその流れが逆転し、今度は逆に平均PERはしぼんでいきます(マルチプル・コントラクション)。

この2つの間で業績はほとんど変わりません。市場参加者の先行きに対する期待が変わるだけです。

要するに高PERの株を担ぐなら、祭りをエンジョイしながらも、いつ神輿の上に飛び乗るか?ということを片時も忘れてはいけません。

また、株の世界の祭り(いわゆるバブル)は神輿以外にも様々なイベントがあり楽しいのですが、これは最後まで残っていた人にはお仕置きの掃除当番が待っているのです。

祭りは好きだが掃除はゴメンだという人は、祭りが終わる気配が出る前に帰らないといけません。気配が出たときは既に出口は殺到していて出られないからです。

ところが、早く帰りすぎると今度は自分が帰った後にメインイベントが始まったりして悔しい思いをするのですが、これは残った人からすると至福の脳汁ドバドバフィーバータイムでもあります。

こういう駆け引きも祭りを一層楽しくする一要因ですね。

まあ、どうしてもメインイベントが見たければ、お掃除当番上等でずっといるしかないですね(笑)


2016/02/23

信用取引はギャンブルです

企業は自己資本に加えて他人資本を入れることで内部でレバレッジを掛けています。

かみ砕いて言うと、あまりリスクが無いけれどあまり儲からない、というビジネスなら、リスクは上がるものの借入をして規模を大きくし、儲けを最大化しています。

こうすることで自己資本を提供した者(株主)が我慢できる7%以上という利回りを確保するように努めているのです。

このレバレッジは企業が許容できるギリギリまで増やされるのが通常です。そうすることが株主に対する義務だからです。

ところで信用取引とは、この企業がリスクとリターンを勘案して効率が最大に良いと考えるレバレッジの上に、強引に投資家がレバレッジを掛けることにほかなりません。

すると当然、リターンの割にリスクが巨大な取引となり、危険なことこの上ありません。

例えばソフトバンクGを信用で買うなんて狂気の沙汰です。さらに二階建てなんかしようものなら、一昔前のFX並みのレバレッジになるんじゃないでしょうか。これはもう、ギャンブルと言うほかないでしょう。

以上により、優待タダ取りなどのテクニカルな取引以外での信用取引は必要ないと思います。


2016/02/06

お金を少し持つようになると感じること


お金が欲しいですか?そりゃ欲しいですよね。だからこんなカネカネ書いてあるブログを見に来てるんですよね。

今日はお金を少し持つようになると感じることを、少し持つようになった私の場合についてシェアしたいと思います

まず、私も勿論まだお金が欲しいです。ただその欲求はと言うと、資産1000万円くらいの時が一番大きかったと思います。
今は資産が増えることにあまり喜びは無く、得する話を見つけると機械的に処理している感じです。お金は落ちてるなら拾うけどさ・・・という感じです。

また、生活面もあまり変わりません。相変わらずマクドナルドでクーポンは使いますし、デパ地下で夕方に値引きになった弁当を買ったりします。

せいぜい変わったことと言えば、低価格低品質の商品(トップバリュとか)を買わなくなったこと、グリーン車に乗るようになったこと、時間を短縮できるもの(代行サービスやタクシー・高速道路の利用など)についてはお金を惜しまなくなったことくらいです。

あと、別に働かなくても暮らせるので、自分を殺して生きるようなことはなくなりました。言いたい放題言えるようになったことは、これは確かに一番の喜びだと思います。しかもやってみたら、私の場合はその方が良い結果も出るようです。

まあ真の大物は資産もバックもなくても同じことが出来ると思うので、それが無ければ出来なかった私などは小物だったということですね。


お金を少し持つようになっても、どうせこんなもんですよ。

だから一番得なのは、お金がなくたって勇気をもって言いたい放題やっちゃえばいいんです。想定外の良い結果も出るもんですよ。それでお金も後からついてくるのが最も面白い人生でしょう。

いつかお金を作ったら自由に・・・なんて考えてると、気が付いたら老人になってしまいますよ。

先に自由に生きるんです。


2016/01/30

お金は腐る

今日はお金に対する今の私の見方についてクダを巻きたいと思います

経済学では通貨は「価値の尺度」「価値の保存」「交換の手段」という三つの機能を持っていることになっていますが、私はこのうち「価値の保存」は嘘っぱちだと思っています。私はお金は腐ると思っています。

なぜか。

お金とは社会的、個人的な面の両面から腐っていくからです。

社会的に腐るとは、ズバリ「インフレ」です。こちらは大多数の人が同意して頂けるんじゃんないでしょうか。

問題は「個人的に腐る」の方です。こちらの方が確実に、しかも破壊的に価値を毀損するからです。

例えば15歳の男子が1万円を手に入れたらどうでしょう。大喜びでパズドラの魔法石が何個買えるとか、ワクワク考えるでしょう。

20歳の男子が1万円を手に入れたらどうですか。このお金でどこに彼女とデートに行こうとか、期待と股間を膨らませるかもしれません。

翻ってもうすぐ死にそうな爺さんが1万円を手に入れたらどうでしょう。1万?いらんわっ!!!と思うんじゃないでしょうか。

つまり、お金はそれを受け取る人の年齢で大きく価値が異なります。
お金とは若ければ若いほど価値があり、死ぬ時に腐って実質的に価値がゼロになるのです。
つまり、お金とはなるべく若いうちに使ってしまうに越したことはないのです。


しかし、しかしですよ。
お金とは、水風船のような面もあるのです。

水風船って針でちょっと突っついただけで、パーンと破裂してしまいますよね。あれと同じです。

お金はいったん使い始めるとタガが外れて、あっという間にスッカラカンになるまで使ってしまうという恐ろしい一面もあります。

何百億の年俸をもらったアメリカのプロスポーツ選手が引退後に破産したとか、宝くじで数十億当たった人が数年で破産したとかいう話はよく聞きます。
長野県で年金を23億円横領して、銀座できれいさっぱり使い切ったオッサンもいました。

従って、お金を使うときには本当に使う価値があるかどうかを吟味して穴が爆発的に広がらないように使わないと、いくらあっても生活に困るレベルまですぐに落ちてしまうものです。

1秒でも若いうちに使わなくてはいけないのに、使う前に価値を十分吟味する・・・お金は稼ぐより使う方が難しいというのは富豪がよく言うセリフですが、納得です。

以前Q先生も「お金は稼いで半製品、使って完成品」「でも1代で完成品に出来なくて、親子2代で完成品にしている家族をよく見かける」とよくおっしゃっていたのを思い出します。


それでは使い切れないほど稼いでしまったら、一体何に使えばいいのでしょう?「世界一お金を使うのがうまい」と言われたロックフェラー2世のように使えれば文句なしですが、それには時間もパワーも才能も必要です。

これは実際にそうなった賢人が何に使ったかが参考になります。
ビルゲイツ、バフェット、ザッカーバーグは何に使ったでしょうか。全員「寄付」です。

お金は稼ぐのが得意な人は稼いで、使うのが得意な人に使ってもらう。これが答えでしょう。

そう考えると、せいぜい数億円以上のお金は持っていても意味がないことになります。どうせ寄付しちゃうんですから。子供になんか相続したらロクな人間になりませんしね。


2016/01/23

借金してまで株は買いません

フラッシュクラッシュという現象が最近時折みられるようになってきました。瞬間的に大暴落し、すぐに元値付近まで戻る現象です。
私の記憶では2010年5月6日の暴落が、この単語を聞いた最初だったと思います。

直近では去年の夏のチャイナショックで、ダウが一瞬だけ1000ドル以上下がってすぐに戻りました。

フラッシュクラッシュは超高速自動取引とインデックスを代表するETFなどが原因と聞いていますが、私たちにとって重要なのは一瞬だけでも保有資産が大幅下落する瞬間が「ある」ということです。

これが何を意味するかと言うと、信用取引や先物などのレバレッジ取引、何らかのノックインがある仕組債、ロスカットを設定していたポジションを持っていた投資家は、一瞬で生首になるということです。

平穏な夜にヤフーニュースに「フラッシュクラッシュ」という単語が出たから何気なく口座をみてみたら、何千万円もあった残高がマイナスになっている・・・!?えっえっ?ということが実際に起きるかもしれないのです。

この悪夢を避けるには損切が不要な投資方法しかありません。
私が信用取引など、レバレッジを掛けた借金によるポジションを絶対に立てないのはこのためです。

市場は何事もなかったように昨日と同じ株価をつけているのに、自分の口座は空っぽになっているなんて、狐につままれたような話じゃないですか。


2016/01/09

ダブルスタンダード

株の世界は生き馬の目を抜く世界だと言われますが、そりゃそうでしょう。
労働の結晶である、現ナマのお金を直接やりとりする勝負なのですから、濃さが違いますよね。

だからいろいろな規制はあるものの、みんなその中で日々ギリギリの真剣勝負をしているのです。

そんな世界ですから、大抵の市場参加者は「モラルって何?」というスタンスで、規制の範囲内なら金のためなら何でも仕掛けてきます。(しかしながら実際に長期的にお金を儲けているのはモラルのある少数派だったりしますが。)

それを徹底してやるのが村上ファンドや海外勢のアクティビスト投資家などです。

私は規制内でやる限り「ご自由に」と思いますが、そういう投資家に対して大多数の日本国民は大きな嫌悪感を抱くようです。

マスコミの影響もあるでしょう。例えばアクティビストがどこかを敵対的買収しようとすると、あたかも乗っ取り屋のようなイメージで報道され、大抵は嫌われ者にされてしまいます。

でも本来、企業は株を買ってほしくて上場しているはずですので、ちょっとおかしな話です。だってこの話を三行でまとめると

企業:「上場したのでわが社の株を買ってください」
村上:「ほな買います」
企業:「お前は買うな!」


という感じなわけで、もはやコントと言えなくもないですもんね。



このような敵対的買収に対する拒絶感はアメリカの方が少ないようです。

しかしながら、アメリカもたまには日本のようなやり方で買収を妨害することもあります。
でもそこは一つ筋が通っていて、どうでもいい会社に関しては市場のルールに任せるけれど、国家に対して不利益となるなら認めないという点です。

例えば、もし誰かがLMTやNOCのような軍需企業を買収しようとしても、いくら金を積んでも多分ダメでしょう。

要するにダブルスタンダードな訳ですが、まあ株は大人の世界なので、そういうのもゲームの一要素と考えてプレイすれば、むしろ面白いというものです。



翻って日本はどうでしょう。

2007年にブルドックソース事件というのがありました。米国の投資ファンド、スティール・パートナーズがブルドックソース(2804)を買収しようとした事件です。

このブルドックソース、事業は安定しているのに剰余金を配当も投資もせず不必要にため込んでおり、結果、ROEが万年低くなるクズ経営を行っておりました。

ところが、すったもんだで裁判までやった挙句、ほぼ「ハゲタカは帰れ!」という判決が出て買収は失敗したのです。

日本にとって時価総額100億円くらいのソース会社は国家の運命を左右する重要企業なんですかね(笑)

いや、確かに、もしオタフクソースが買収されて味が変わったら、一部の関西人にとっては生死にかかわる重大な事態と言えるかもしれないですけどねぇ(笑)。ブルドックはどうでしょう?

そしてこれを見た他のクズ上場会社の経営者はホッと胸を撫で下ろしたことでしょう。なんせ裁判所のお墨付きを頂いたんですからね。これからも安心して今まで通りのクズ経営を続けることが出来ます。

こうして市場は襟を正す機会を逸して、だんだんと全体がクズ化していくのでした。


まあ投資家としては、そんなキモい国からは黙って資金を引きあげるのみです。

このグローバル化した現在で、幕末じゃあるまいし無理して自分の周りを変えるより、自分がまともなところに移動した方が早いですから。


P.S. その後のブルドッグソースの株価等は、ぜひ各自ご確認ください。