FIRE達成を一区切りとして、ブログを下記に移転しました。
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引き続き新ブログを宜しくお願い致します。
FIREを達成した管理人による思考の備忘録。著書『投資で「3億円FIRE」したぼくがすすめるたった2つのこと』
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なにかしなくては・・!でも最近なんかしんどい・・・!
【投稿した人】
北原銀二
著書『投資で「3億円FIRE」したぼくがすすめるたった2つのこと』
ファイナンシャルプランナー
FIRE後「これからずっと何もやる事なくて何とも思わないの?」という心配をされることがあるものの、すみません
全く何とも思いませんw
実を言うと私の場合はやる事は結構あって、そもそもそのご心配には及ばないのですが、仮に何もなくても別にいいじゃんと思います。
そう考えるのは、そもそも人類の有史始まって以降の99.99%の人の人生とは、生まれてきて食べ物探してきて、食べて、寝て、死ぬだけだったんじゃないでしょうか。
そんな虫や動物の一生と同じような人生が、これまでの人類の人生の最大メジャー、メインストリームだったのではないかと思うからです。
私が想像するに、狩猟時代では今日を生きることが精いっぱいで、自己実現とか生きる価値みたいな哲学的なことを考える余裕もなかったろうし、考えたくもなかったはずです。
それでも生物として最優先で本能的にやったことは、子孫を残す事くらいじゃないでしょうか。
(逆に今の時代は一見高度に見えて、そういう原始人ができたこともなかなか出来ない不自由な時代なのかもしれません。)
だから、もう明らかに人生の折り返し点を過ぎたら、適当に起きて、適当に食べて寝て、死ぬまで生きれれば人類の人生としてはめちゃくちゃメジャーな人生なんだ、とそんな感じでゆるく考えた方が楽でしょう。
もっとも、人生の前半を過ごしている若い人ならやりたい事が湯水のように湧いてくるだろうし、やらねばならないことも多数あるし、そして出来る体力もあるのでやればよいとは思います。
でももうだいぶ歳とって初老に入ってるのに、若い時のノリと考え方抜けず「何かやらなくては」「このままでいいのか」と焦るものの、でもなんかしんどい、、、と最近思っているなら、そんなふうに考えた方がいいでしょうね。
私は日本株への投資割合は非常に低く、数えるほどの個別株を少し持っているにすぎません。
資産の大部分を投じない理由の一つは、どうもスッと納得できる指数ETFがないということがあります。だからと言ってもっと個別を増やすのも、そもそも個別株は管理が大変ですし、規模的に世界のリーダーでもない日本市場でそれだけ頑張るのどうも気乗りもせず、という感じでした。
そんなイマイチな日本市場の代表的指数はTOPIXや日経225ですが、株主目線からすると投資に値しない会社が多数含まれています。米国株の財務諸表を見慣れた目でそういうダメ企業の財務諸表を見ると嘔吐感が湧いきてしまうほどです。
「そりゃあこれじゃあ最近始まった新NISAも8割は外国株に行くわな・・」と思っていたところ、なんとそんなブヨブヨした企業を除いた有望な筋肉質ETFが出来てるじゃないですか!
そのETFが2024年1月24日に上場した「JPXプライム150指数」に連動する上場投資信託ETF「iFreeETF JPXプライム150」です。
このJPXプライム150がこれまでのメジャーな指数と違う点は企業の稼ぐ力にフォーカスし、それを「収益性」と「市場評価(将来性)」に分解して銘柄が選定されていることです。
これによりS&P500などの欧米の代表的な株価指数と比べても遜色のないクオリティの株価指数を目指しているとのことです。
この2つの分解要素でなぜ稼ぐ力が分かるのかと言うと両方とも価値創造が見込まれるからです。
このうち「将来性」は、プライム市場でPBR1倍以上の企業から時価総額順に上位75社となっており、これはつまり、資産価値以上の時価総額が市場でつけられているトップ企業→投資家がその企業が価値創造をしていると認めている、と推定されます。
そして「収益性」は、プライム市場上場企業の「エクイティ・スプレッド(ROEー株主資本コスト)のプラス幅の大きい上位企業」で、ROEは最低でも8%となっています。
これについて以下に少し詳細に述べます。
株主資本コストは企業によって違いますが一般的には7%程度が平均と思われますので、ROEが8%以上ならエクイティ・スプレッドはプラスである確率は高いでしょう。プラスなら投資家はその企業が価値を創造していると認めることができます。
もっと平易に書けば、これは調達資金のマイナス利回りより、事業によるプラスの利回りのほうが大きければその企業は価値創造している、と言い換えることもできます。
これはめちゃくちゃ単純化して思考実験してみれば分かり易いです。例えば仮にここにせどりでもなんでもいいので元手の10%の利益が出るビジネスがあるとします。つまり1000万円が一年で1100万円になるビジネスです。これを毎年続けていけば儲かるのは分かったのですが、元手がないので借金をするとします。
このとき、この借金をサラ金から年15%で借りたらどうでしょう。せっかく100万儲けても金利で150万払ったら損してしまいます。ここでいうせどりがROEにあたり、借金が資本コストです。このようにROEが資本コストに負けていると企業は価値を毀損していることになります。
しかしここで「いやいや、企業が株式公開で集めたお金には利払いも償還も必要なく、完全にフリーなお金ではないか。借金とは違うのだよ」と普通の人は思うかもしれません。
いや、一般人のみならず、私は日本のプライム上場企業の社長の半分は同じ考えである疑念さえ持っています。そして、これが私がこれまで日本株に投資したくなかった最大の理由でもありました。
私がそう思うのは、確かに株主資本コストはゼロというのは短期的にはそうかもしれませんが長期ではどうでしょう?例えばある株主が企業に出資した場合、その株主は一生儲けゼロでいいよ、という気持ちでお金を出したのでしょうか?違うでしょう。それどころか普通の株主の本音といえば
それにつけても金が欲しい!
最低でも年利7%は欲しい。いや、個別やるなら20%だな!
自分さえ儲かれば後はどうでもいい!(笑)
なんてのが普通じゃないでしょうか。するとそんな気持ちで投資した投資家が、そんな考えの社長や、期待以下の実績しか出し続けない株をもっていたらどうするでしょうか。
それはそんなクソ株はソッコー「売り」です。
そして来る日も来る日も株は売られ続け、最終的にその企業が持っている現金以下の時価総額まで売り込まれます。つまり10万円の入った財布が5万円くらいで売っている状況です。もし企業を丸ごと買収して解体することができれば間違いなく儲かるPBR1倍以下のネットネット株が出来上がります。
つまり、資本コストを無視した経営が万年PBR1倍以下という事態を招いてるわけで、バリュー株が万年バリュー株のまま、というバリュートラップの原因なのではないでしょうか。
そしてそんなダメ会社が本当にどこかに買収され、経営陣が蹴りだされて解体されるなら市場からいなくなるので全く問題無いのですが、なぜか日本の場合はこういった行為は無条件で「ハゲタカ」と敵視され、仮に裁判になってもなぜか企業有利な判決になり、結果的に市場に居続けることが多いようです。例えば、お金があればFIREしてブルシット・ジョブを辞めるだけでも仕事に使っていた膨大な時間がフリーになります。
仮に45歳でFIREした場合、昨今の日本では70歳まで働くのが既定路線になっていますので「1日8時間×月20日×12か月×25年」で5万時間弱もの時間が浮くことになります。
人の一生の持ち時間を「1日(活動)16時間×月30日×12か月×80年」とすれば、およそ46万時間になりますから、5万時間はかなり大きな割合であると言えるでしょう。
さらに、お金があれば病気の予防にかける時間も捻出する事が出来ます。定期的な検診、特に歯のメンテナンスを行えば健康寿命はかなり延びるはずです。これによりさらに持ち時間は増えることになります。
まだまだお金で時間を買える要素はあります。
例えば私は酷い花粉症で、毎年春先~ゴールデンウイーク前までは外出するのが非常に億劫なのですが、この期間をスギ花粉の無い北海道で過ごせば年間2ヶ月以上のQOLが格段にアップします。
同様に年々暑くなる夏は北海道に滞在し、逆に冬は沖縄にいれば快適です。
さすがにこれは家族なしの一人FIREの人しかできない特権かと思いますが、こんな事もお金(またはノマド的な仕事)があれば可能であり、これにより実質の持ち時間はさらに増えるのです。
しかし、時間をどう増やすのかは実は余談で、ここで今一度資産形成で大事なものは何だったか思い出してみます。
資産形成の一丁目一番地は何だったでしょうか?それは収入を増やすより出費を減らすことじゃなかったでしょうか?一番大事なのは収入の範囲で生活し、貯蓄を投資に回す事だったはずです。
これは時間にも当てはまるのではないでしょうか。時間も増やすだけでは不十分で、せっかく増やした分を無限に食いつぶしていく悪い奴、時間をことごとく浪費していく憎いやつ、こいつを排除しなくてはならない。
それは何かというと、そう、SNSです。私はSNSに使う時間、これを減らさなければならないと痛感しました。
確かにSNSの使用はメリットもあります。非常に価値の高い情報が流れてくることもあり、実際私のこれまでの最も貴重な出会い、仕事は全てSNSが発端で実現したものでした。
しかしSNSに流れる大量のジャンク情報からそういったものを拾い上げるのは、川で一粒の砂金を取るようなもので非常に効率が悪いのです。
そしてSNSはインスタにしても X にしても YouTube にしても酷い常習性があり、かなりの覚悟が無い限り、この誘惑を断ち切ることはできません。というか普通の人にとってはもはや不可能と言えるレベルの中毒性の高い「現代の麻薬」でしょう。
そう思ったのにはあるキッカケがありました。それは私がSNSで長年注目し、実際にお目にかかって株を習ったこともある、天才肌の非常に頭の良い方が、ある理由でSNSから離れてしまったことです。
その方がSNSを去った理由は、以前一度罹って寛解した癌が再発してしまったことです。勿論また寛解する可能性は十分に残されてはいますが、それでも余命の付く可能性も上がったことは否定できません。
それは非常に頭の良い方なのでご自身も十分に認識しているはずで、そんな方がまず最初に選択したのがSNSからの離脱だったのです。
言われてみれば確かに納得です。今毎日SNSで受信・発信している投資情報、それは自分にとってそんなに重要な情報か?仮に余命あと1年と宣告されてもやり続ける価値のあることか?と問われれば、とてもそうだとは言えません。
私もその立場になれば時間は身の回りにいる人を優先し、スマホの画面を見る時間には使いたくはないと思います。
それに私は著書にも書いた通り資産を増やすことでやりたかったことは既に達成したので、これ以上10億、20億と目指す動機もありません。そしてその過程で得た後続の人に役立ちそうな情報も著書にまとめて残しましたので、それもありません。
ならばそれは余命が付くまで待つことなどなく、本来今から取り組むべきことではないか、とそう思いSNSの利用方法を改善しようと思ったのです。
「1」については、私の薦めるインデックス投資のについては既に先頭を走るインフルエンサーの方が丁寧に書籍やブログ等で発信されていますので私が今更付け加えることもありません。普通の人はそのようなコンテンツの中から、一番のものを一つ読めば十分でしょう。知識も株と同じで業界1位のものだけチェックしておけば大方の場合はOKです。
そして、私しか発信出来ないものは前述の通り著書にまとめて出版に至りましたので、もう暫く追加で発信したい事はありません。またふっと出た際に不定期でブログ投稿する程度でよいと思っています。もっともブログはこれまでも同じような基準で書いてきており変化はないのですが、Xは判断のハードルを上げて発信を減らして行こうと思います。
「2」についてはなかなか難しい所があり、それは私の場合、珠玉の情報は大抵偶然出会うものだという点です。私はフォロワーの少ないアカウントからも重要な投資のヒントを得ることも多く、すると大量のポストを眺めることが必要になり、前述の砂金取りのような作業になってしまうのです。
仕方ないのでこれは時期を限定することでSNSを見る時間を減らそうと思っています。これをやるのは相場の急変時などに絞り、通常時はなるべく止めておこうと思っています。
私を含め、多くの人にとっての投資の最適解は米株インデックス投資であり、そのメリットはバイ・アンド・ホールド戦略で時間が掛からない事であるはずです。それなのにSNSで毎日代わり映えしないインデックス投資について情報発信・受信を繰り返し、時間を浪費するのは矛盾していると言えます。
勿論、もし私が数十万人ものフォロワーを持つ特別なインフルエンサーであれば発信を続けると思います。それはその影響力で世の人を経済的に支援するためにインデックス投資のメリットをSNSで伝える社会的意義は非常に大きいと思うからです。
でも私のようにそれ程でもない人が、それを真似する意義は「学んだことのアウトプット」という勉強の意味あいが強くなると思いますので、私なら月に1~2度自分の考えを投稿する程度で十分かと思います。そして大体分かったと思った段階で発信をゼロにすると思います。
もしインデックス投資家であってもどうしても株が大好きで株のSNSに張り付くのが楽しすぎるなら、本当はトレーダーや個別株投資が向いているのかもしれません。それらは毎日の研鑽が必要なジャンルですから。
もっとも、これまで書いて来たことは全て私が個人的に感じたことであり、他人のSNSの使い方にあれこれ言うつもりはありません。ただ単に私はそう考えたのでこれからそうすることにした、ということです。
なお、ブログはURLを変更したいと前々から思っていたので、少し落ち着いたらブログの引越しはしようと思っています。
<おすすめ書籍>
「なぜ米国株なのか、なぜインデックス投資なのか」の理由が非常に平易に書かれており、初心者の最初の1冊には最適。著者は米株インデックス投資の先頭を走るインフルエンサー。NISA等、発行時からの時間経過で少し現状と状況が変わってしまっている点もあるものの、大部分の内容は普遍的で今でも全く問題なく読めます。そこが気になる方は同じ著者の最も新しい書籍を選んでも良いでしょう。