GEの不調は9月ごろから何となく感じていたが、仕事にうつつを抜かしているうちに損切り機会を逸してしまった。それでどうしたもんかと悩んでいたところに、タイムリーにもZAIオンラインにて米国株投資家の間で有名人?の広瀬氏による詳細記事の寄稿を発見。ありがたい。
さっそく確認すると意外にもポジティブな内容。GEの復活は意外と早いだろうというものだった。
広瀬氏ほどの人が言うことなら取りあえず数字に関しては丸呑みしても大丈夫だろうし、見解もまあ客観的だと思うので普段なら安心してホールドを決め込むか、買い増しに出動する場面だが…実は今回はちょっと引いた。
私は記事中の「凡ミス」というワードに只ならぬ違和感を感じザワザワしてしまったのだ。
私の基本スタイルは急落した株を拾うことだが、同じ急落でも垂涎ものもあれば、臭すぎて距離を置きたくなる場合もある。
私にとって良い急落とは、ズバリ外部要因のとばっちりを受けて下がってる場合だ。
例えば不景気で不可抗力的に業績悪化して下がってる場合がそう。
また、会社には何の落ち度もないが大株主の都合による需給要因で下がってる場合などは最高。アリババを購入した時がそうだった。
一方、臭い場合とは内部要因で下がってる場合で、事業が陳腐化してきてるのに有効な対策が打ててないとか、経営効率がなんか下がってきたとか、そう言う系だ。
今回のGEはもちろん臭い方。特に広瀬氏の記事中の「凡ミス」というワードが私にとってクサすぎる。
というのは時価総額が50億円程度のマザーズ銘柄ならともかく、数兆円クラスの巨大企業で本来は凡ミスなどは起こらないものなのだ。
そこそこ大きな企業で働いた経験のあるビジネスパーソンなら分かるかと思うが、巨大な組織で1事業部門の長となる人物は基本的にはデキる奴だ。そりゃ社内ではいろいろディスられてはいるだろうが基本的にはあまりミスしない、打率の高い人物。
さらにその部門長を支える優秀なスタッフもおり、万一ボスがミスりそうになっても被害が出る前に的確な情報提供と提案を行なってカバーする。
組織が機能してる会社とはそういうもので、そもそも「凡ミス」というのは起こらない。そうでなければ会社なんて10年も持たない。
良い会社でも未来のことは誰にも分からないので事業で失敗することはあるけど、必死に考えた末の失敗は「凡ミス」とは性質が違うものだろう。
それに引き換え今回のGEはどうか。これは失敗に対するフェイルセーフ機能が弱まってるのではないか。こういう場合は東芝の如く次から次へと悪いニュースが出てきやすい。
もっとも「凡ミス」とは広瀬氏の個人的な見解であるので、当事者からしたら実際は事情が違うかもしれない。
ただこれだけ外部環境が良い中で経営指標が悪くなっている訳だし、やっぱり「凡ミス」という見解はそう見当外れでもないだろう。
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